研究課題/領域番号 |
22K14152
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
新井 優太郎 東京理科大学, 先進工学部マテリアル創成工学科, 講師 (70844439)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ハイエントロピー材料 / 合金溶融含浸 / セラミックス基複合材料 / 多元素セラミックス / 酸化挙動 / ハイエントロピーセラミックス / 耐熱材料 / 溶融含侵 / 材料設計 / 熱力学計算 |
研究開始時の研究の概要 |
熱力学計算により組成を最適化した5種類以上の耐熱金属からなるハイエントロピー合金を溶融・含浸し,炭素繊維と炭素からなる前駆体と反応させることで,耐熱ハイエントロピーセラミックス複合材料を作製するプロセスを確立する。作製した新規耐熱複合材料は,2000℃の酸化雰囲気に曝露した際に,従来の超高温セラミックスの減肉量である400μm以下であることを示す。
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研究成果の概要 |
本研究では次世代の革新的な輸送システムとして着目されている極超音速機の部材としての多元素セラミックス基複合材料(ハイエントロピーセラミックス基複合材料)創成を目指した。計算熱力学を援用し,Ti-Zr-Hf-Nb-B系及びTi-Zr-Hf-Nb-Si系でハイエントロピー合金含浸法を確立することが出来た。作製した多元素セラミックス複合材料を酸化雰囲気で最高温度2500℃程度の環境に曝露すると表面の損耗率を10~15%程度であり,従来材料であるC/Cよりも損耗を抑制できることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では従来の航空宇宙用耐熱材料のように炭素の損耗やSiO2の被膜形成に頼ったコンセプトとは異なる損耗抑制メカニズムを発現する材料を創成した。材料設計に情報科学と熱力学の融合である計算熱力学を取り入れることで,5~6元系という複雑な材料系でも研究期間内に材料プロセスの確立という学術的意義を実現できた。この材料は次世代輸送システムとして音速の5倍以上で飛行する極超音速機用部材として魅力的な候補であり,輸送時間の短縮と効率化,省エネ化という社会的意義の達成に貢献できると考えられる。
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