研究課題/領域番号 |
22K14157
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊東 翔 千葉大学, 大学院工学研究院, 特任助教 (70743441)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | レーザ溶断 / フレキシブルガラス / 残留応力 / 曲げ強度 / レーザ / 溶断 |
研究開始時の研究の概要 |
新機能性材料として期待されるフレキシブルガラスの新規切断技術の提案,プロセスの検証,応用として商用ガラスの加工に取り組む.フレキシブルガラスはその薄さから切断が難しく,従来のガラス切断手法は,端面における曲げ強度が低い,自由形状の切断が困難である等の欠点がある.本申請では,上記の問題を同時に解決できる,フレキシブルガラスのレーザ溶断実現と,その加工原理を解明する.レーザ溶断時の温度分布制御により,熱歪みの除去を達成する.レーザ照射部近傍の解析により,レーザ溶断における光吸収,加熱,冷却,飛散の加工過程を明らかにする.
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研究成果の概要 |
フレキシブルガラスのレーザ溶断技術の確立を目的とし,CO2レーザを用いて端面形状を制御しつつ切断可能であることを示した.複数のレーザ光を重ねて照射し,熱歪みを低減できることを示し,そのメカニズムを考察した.2点曲げ強度について表面では約600 MPa,裏面では約300 MPaを達成した(平均値).また波長が異なるより光侵入長の長いCOレーザを用い,フレキシブルガラスを溶断できることを示した.加工中のモニタリングにより,端面欠陥となるボイドの形成メカニズムを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義としては,ガラスのレーザ溶断における端面形状の微細制御メカニズムや,熱歪みの制御メカニズムを解明できたことや,また加工点における局所溶融現象を明らかにできたことにある. また社会的意義としては,(1)フレキシブルガラスはフリーフォームディスプレイ,フレキシブルOLED照明,半導体部品(インターポーザなど),建築部材やソーラーパネルのカバー部材など様々な応用が期待され,本切断方法により応用を促進に寄与できる.(2)また,新切断技術を提案することにより,従来のケミカルエッチングによる端面仕上げ工程を省くことも可能となる.
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