研究課題/領域番号 |
22K14166
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分18030:設計工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松島 慶 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (60943537)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 音響メタマテリアル / トポロジー最適化 / マルチスケール / 最適設計 / 散乱解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、革新的な機能を有する音響メタマテリアルの設計のための新たなマルチスケールなトポロジー最適化アルゴリズムを構築することを目的とする。第一に、境界要素法と散乱行列法に基づいて、自由度が非常に大きい3次元大規模複雑構造の音響特性を解析するための数値解析法を開発する。第二に、音響メタマテリアルを構成するミクロ構造の形状とその配列(マクロ構造)を同時に設計するためのアルゴリズムを構築する。この新規手法により、従来の負の物性値に留まらず、ミクロ・マクロ構造中の音の共鳴・散乱の連成によるメカニズムを利用した次世代の遮音構造や音響導波デバイス・表面波フィルタなどの創成設計が可能になる。
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研究成果の概要 |
本研究の成果は以下である。(1) 散乱行列の計算手法の構築と音響メタマテリアルの最適設計手法を構築した。(2) 円形多層弾性体で構成される弾性体開放系の例外点の探索を行った。(3)Parity-Time対称を利用したクローキング構造の設計を行い、クローキング性能に空間非対称が生じることを明らかにした。(4) 海外の研究者との共同研究により、回折格子上を伝搬するRayleigh-Bloch波の分散解析を行う手法を新たに考案した。(5) 最適設計において問題となる数値不安定性を解消するための正則化法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、ミクロ・マクロ構造を独自のアルゴリズムによって同時に設計する方法が構築され、また近年応用物理学分野において盛んに研究されている非エルミート系に関連する物理現象を所望に操作するための手法として最適設計が有用であることも確認した。 社会的意義として、本研究によって開発した音響構造設計法によって、より高効率な静音・制振構造の実現が期待される。振動の制御は幅広い産業において重要な技術であり、これらの基盤となる技術への応用に繋がる可能性がある。
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