研究課題/領域番号 |
22K14175
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
前山 大貴 東北大学, 工学研究科, 特任助教 (80912360)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 乱流境界層 / 高レイノルズ数流れ / LES / 壁面モデル / 高レイノルズ数 / 乱流構造 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、LES壁面モデルにおける乱流生成機構の解明と、非平衡壁面モデルの開発である。壁面近傍の微小な乱流構造をモデル化するLES壁面モデルは、高レイノルズ数流れのLES解析に不可欠であるが、航空機やロケットなどの空力性能に重大な影響を及ぼす剥離・再付着現象に対する予測精度は未だ学術的に解明されていない。本研究では、非平衡効果によって引き起こされる剥離・再付着現象に対するLES壁面モデルの予測精度を、瞬間乱流構造と乱流生成機構の観点から定量的に解明し、革新的なLES非平衡壁面モデルの開発につなげることを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究は剥離・再付着を伴う高レイノルズ数乱流境界層流れを高精度に予測可能なLES壁面モデルの開発に向けた基礎研究として実施した.壁面モデルLESを用いたゼロ圧力勾配下の平板乱流境界層解析を実施し、壁面近傍乱流構造と壁面モデルLESの乱れ生成メカニズムについて調査と考察を行った。レイノルズせん断応力を構成するQ2成分とQ4成分が同時にペアとして存在する条件下で条件付き平均を行うことで、壁面モデルLESの壁面近傍流れ場が無秩序ではなく秩序構造をもつことを明らかにしたこと及び、その構造の長さスケールが格子解像度の不足により非物理的に伸長していることを明らかにしたのが主要な成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
剥離・再付着を伴う高レイノルズ数乱流境界層現象は航空機や産業用タービン等の空力性能に重大な影響を及ぼすため、その正確な予測は工学的に非常に重要である。高レイノルズ数流れを高忠実にシミュレーションする手法として壁面モデルLESが注目されているが、剥離・再付着を伴う非平衡流れに対する予測精度は既往研究では明らかにされていない。本研究では、壁面モデルLESによる壁面近傍乱流構造と乱れ生成メカニズムについて明らかにし、壁面モデルLESによる高レイノルズ数流れ場の予測精度に対する理論的根拠を明らかにした。本成果は今後の非平衡流れに向けた壁面モデルLESの改良に向けて学術的意義のあるものである。
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