研究課題/領域番号 |
22K14189
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
許 斌 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (20849533)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 界面熱伝導 / ミスマッチ系統 / 自己組織化単相膜 / 二次元材料 / フォノンエンジニアリング / ミスマッチ界面 / グラフェン / ダイヤモンド / 自己組織化単層膜 / 界面 / 熱伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代デバイスの高効率な放熱にに向けて、本研究は高熱伝導と機械的コンプライアンスを両立した複合材料を作成するために、最も重要である複合材料を構成する高熱伝導フィラー材と柔らかい母材間の硬さの違いによって生じたフォノン周波数のミスマッチに着目して、フォノン周波数のミスマッチを効率的に架橋し、界面熱伝導を低減させる界面層構造を決定するためのメカニズム解明を行い、フォノンがミスマッチ界面を透過時の弾性と非弾性的の過程の貢献を定量化する。そこに確立した理論に従い、高度な自己組織化単層膜の成長技術及び原子層2次元物質の積層技術を駆使し、界面熱伝導を大幅に促進する界面修飾技術を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究は、複合材料の放熱対策として、異なる硬さを持つフィラー材と母材の界面熱抵抗を低減することを目指している。特に、材料間のフォノンミスマッチが熱伝導に及ぼす影響を評価し、高熱伝導率を実現するための設計指針と制御技術を開発することが目的である。本研究では、界面熱抵抗を直接測定する手法や、自己組織化単層膜修飾技術と原子層物質を用いて、界面のフォノン状態を精密に制御する。また、分子動力学シミュレーションを通じて、界面のフォノン透過スペクトルや周波数分布を計算し、界面熱伝導のメカニズムを解明している。この研究は、データセンターや電気自動車などの放熱要求が厳しい分野に対して、効果的な解決策を提供する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、熱伝導率を向上させることで、データセンターや電気自動車などの産業における放熱問題を解決するための重要な技術的進歩を目指している。学術的には、フィラーと母材間の界面でのフォノンの挙動を理解し、界面熱抵抗を低減するメカニズムの解明に寄与する。特に、単分子膜と原子層材料を用いた新たな界面制御技術の開発は、材料科学の領域において新しい研究の扉を開く可能性がある。社会的には、エネルギー効率の向上と環境負荷の削減に直結し、持続可能な社会の実現に貢献する技術として期待されている。この研究により、高性能で環境に優しい新材料の開発が進むことで、多様な産業分野での応用が期待される。
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