研究課題/領域番号 |
22K14199
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
|
研究機関 | 八戸工業高等専門学校 |
研究代表者 |
井関 祐也 八戸工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (00780222)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ハイパーサーミア / 生体伝導 / 温度計測 / ディープラーニング / 生体伝熱 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,申請者の研究してきた生体内温度計測手法を飛躍的に発展させ,全く新たな温度計測手法の創生を行う.具体的には,ディープラーニングの一手法である敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Networks)を応用し,超音波画像に潜在的に含まれる温度情報を2次元の温度分布に展開する新規手法の確立を行う.さらに,本システムの汎用性を議論するため,臨床応用されている様々な加温装置を用いた温熱治療実験を通し,本システムの有用性を示す.
|
研究実績の概要 |
ハイパーサーミアは癌が熱に弱く42±0.5℃で一定時間加温されると死滅する臨床事実に基づいている。効果的なハイパーサーミアの実施のためには、生体内の温度分布を計測しながらの治療が求められるが、画期的手法が構築されていない。このような背景から、本研究課題ではディープラーニングの一種である敵対的生成ネットワーク(GAN:Generative Adversarial Networks)を応用し、超音波画像から生体内温度分布を非侵襲に計測するシステムを創出することを目指す。具体的には、臨床応用されている様々な加温装置を用いた温熱治療実験を通し、本システムの有用性を示す。つまり、(1)各加温装置の温度分布特性をPennesの生体伝熱方程式に基づき数値モデル化する。(2)敵対的生成ネットワークによって各加温装置の温度分布を計測し評価を行う。(3)生体熱輸送を模擬したファントムによる温度計測実験を実施し臨床応用への道筋を示す。 初年度にあたる令和4年度までに試作実験装置の温度分布評価とGANの実装が完了している。2年目にあたる令和5年度には、さらなる温度計測精度向上に向けて試作実験装置の見直しや改良を行った。また、昨年度までは1次元伝熱モデルを用いて検討を行ってきたが、新たに2次元温度分布解析とGANとの連携を開始した。さらに、第2種境界条件を設定した場合の加温装置の試作を行い、基礎的な加温実験を開始した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度実施計画を順調に遂行できたため。また、2次元温度分布解析のソースコードの開発が完了し、GANとの連携が開始できたため。さらに第2種境界条件を設定した場合の加温実験を開始出来たため。
|
今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き加温実験を実施し、GANによる温度計測精度評価実験を行っていく。 また、2次元温度分布解析とGANとの連携について検討を進めることを予定している。さらに、第2種境界条件を設定した場合の実験を行い、GANによる温度計測結果との比較を行う。これらの検討から臨床応用への道筋を示すことを目指す。
|