研究課題/領域番号 |
22K14222
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
朱 曜南 名古屋大学, 工学研究科, 特任助教 (80924068)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 遠隔操作 / 協調制御 / 触覚フィードバック / 知能ロボット / 触覚インターフェイス |
研究開始時の研究の概要 |
ロボットを遠隔操作することは、依然として熟練した技術が必要とされている。近年では、直感的操作インターフェイスの開発、AIによる操作サポートを用いることで遠隔操作の操作性を改善することが期待されている。 本研究では、直感的な遠隔操作を可能にする身体化インターフェイスの開発に取り組み、スマートロボットが遠隔操作を介して熟練者の操作スキル、操作の意図を学習する事によって半自動制御則を形成することを目的とする。 本研究により、誰もが直感的にロボットを遠隔操作できることが期待でき、家庭・医療・農業など様々な分野での遠隔操作への応用が可能である。
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研究実績の概要 |
本研究では、直感的な遠隔操作を可能にする身体性を伴う操作インターフェイスの開発に取り組み、ロボットが協調制御に基づいて、作業者の遠隔操作を支援し、その負担を軽減し作業効率を向上させることを目的としている。本年度では、身体性を伴うインターフェイスの開発に取り組み、ビジョンベースの触覚センサを用いて把持力の推定を行った。推定された把持力を力逆送型バイラテラル制御器と連携することにより、遠隔操作者にグリッパ先端の力情報を提示することに成功した。把持力の推定は、触覚センサ表面のゲルの変形量に基づいており、表面変形量の測定のために深度マップを作成した。深度マップはセンサから取得されたRGB画像をMulti-Layer Perceptronを用いることによって作成した。推定された表面変形量(深度)と力の真値データを取得し、回帰アルゴリズムを用いて深度と力の関係を得ることにより、リアルタイムで把持力を推定することが可能となった。商用のハプティクスデバイスをリーダとし、先端に触覚センサを取り付けたパラレルグリッパをフォロワとしてバイラテラル制御系を構築し実験を行った。その結果、ビジョンベース触覚センサを用いて力フィードバックを行うことが可能であることが確認され、力フィードバックによる直感性の向上により操作性が改善した。また、遠隔操作において、物体の把持を支援する協調制御システムの構築を行った。提案システムでは、RGBDカメラから取得した物体の点群データを補完することにより、各方向からの把持位置の検出を可能にした。そして、多方向の把持姿勢から、ロボットアームの可操作性が一番高い姿勢を選出し、遠隔把持の支援に用いた。実験の結果、ロボットアームのスムーズな動作を実現し、かつ操作性の改善による操作者の負担軽減と作業時間の短縮が確認でき、提案システムの有用性を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、触覚センサを用いた把持物表面で生じる把持力の測定手法を提案し、測定した把持力に基づいたバイラテラル制御を構築することにより、触覚フィードバックを可能にし、遠隔操作の直感性と操作性を改善した。さらに、協調制御による把持支援システムを提案し、遠隔操作において操作者の負担軽減と作業時間の短縮が確認され、本課題の基本原理の検証を行えたため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度においては触覚センサにて把持力(接触面の法線方向力)に加え、せん断力や把持物表面で生じる滑りの計測を行うアルゴリズムの開発を行い、遠隔操作にて把持物表面で生じる力覚情報をよりリアルに提示するフィードバック手法の確立に取り組む。また、遠隔操作における協調制御システムの技術改良については、今年度で抽出した技術課題(直感的かつ負担の少ない手先操作手法の確立、ロボット手先と環境の衝突回避)を実現するため、より直感的な手先位置・姿勢のマッピング手法、操作者とロボットの軌道融合手法についての開発を試みる。
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