研究課題/領域番号 |
22K14295
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 孝憲 北海道大学, 情報科学研究院, 准教授 (60835809)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 光ファイバ無線 / シリコンフォトニクス / 光導波路デバイス / 光集積回路 / 次世代移動通信システム / ビームフォーミング / MIMO処理 / 光ファイバ通信 / 光無線 |
研究開始時の研究の概要 |
第6世代移動通信システム(6G)で実装予定であるアナログ光無線(RoF)技術のための、RoF信号処理デバイスを開発する。本提案デバイスは、単一のRoF信号(無線信号により変調された光信号)に対して、キャリア成分と上下側波帯成分に適切な光位相制御を施すことで、無線信号の位相を制御できるという動作原理に基づくものである。光行列積演算回路を用いて、複数のRoF信号を同時に制御することで、複数波長の光源を用意することなく、ビームステアリングやビームフォーミングといったMIMO信号処理を行うデバイスを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では、Beyond 5G/6Gにおける無線基地局のビームステアリング技術やビームフォーミング技術で必要とされるような、A/D変換不要なアナログRoF信号のMIMO処理デバイスの開発を目的として、光導波路素子の設計に取り組んできた。 令和5年度は、ビームフォーミングにおける出射特性に対応する光行列積演算回路素子の検証を行った。昨年度までに試作された2×2および4×4のユニタリ変換素子の検証を行ったが、光パワー分岐素子と光位相シフタの制御が所望の動作とならなかったため、回路構成の再設計を行った。特に、各単体試作素子をモジュール化してそれらを連結させることで、アナログRoF信号のMIMO処理の実験実証を進める計画であったが、光モジュールにおける位相誤差の時間変動が大きく、一体集積の必要性が浮き彫りとなった。現在、この光入出力特性の時間変動について原因究明にあたるとともに、この時間変動を補償する機構についても検討中である。 また、本年度は各素子の製造誤差がビームフォーミング性能に与える影響について検討した。ユニタリ行列変換回路素子に含まれる3dB光分岐素子の製造誤差が発生した場合、光パワー分岐素子と光位相シフタの制御が理想的に動作した場合でも、ビーム制御が不完全となることが予想される。しかし、伝達行列解析による数値検証結果によれば、シリコンフォトニクス作製技術で発生し得る±10nm程度の導波路幅誤差が生じた場合でも、ビーム出射角誤差は1度以下の誤差におさまり、他のビームへのクロストークも-40dB以下と極めて低い値をとることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
提案デバイスの主な構成要素は「光波長フィルタ」「光行列積演算回路」の2つであるが、光波長フィルタは実験実証まで進められたものの、光行列積演算回路の実験実証には未だ至っていない。特に、光行列積演算回路の試作依頼先でのトラブルがあり、試作結果のフィードバックが半年以上遅れているため、当初検討していたデバイス構成の再検討、および、素子試作に関する抜本的な方針転換が必要であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは、単純な2×2 MMI素子と遅延導波路によるマッハツェンダ回路を用いて2×2行列積ビームフォーミング制御を実験的に確認することを目標とし、その後、演算次数の拡大に向けて設計・試作・実証を進めていく。
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