研究課題/領域番号 |
22K14296
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
井口 亜希人 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (00872996)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 双方向ビーム伝搬法 / 有限要素法 / 数値電磁界解析 / 光導波路 / 最適設計 |
研究開始時の研究の概要 |
光通信ネットワークの最も基本的な要素である光回路デバイスの極限までの小型化・高性能化が追及されている.光回路の要素設計において,数値シミュレーションの反復に基づく最適設計技術の効率化が盛んに検討されている.本研究は,新規次世代光回路デバイスの創出を目指して,双方向ビーム伝搬法の特徴に着目し,計算結果の一部再利用による効率的な最適化計算法の構築を目指す.また,本手法の有効性やその範囲を具体の設計例を通して検証する.要求された機能を満足するようなデバイスを速やかに見出す設計基盤の構築により,新規光デバイス設計の高効率化を図る.
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研究実績の概要 |
近年,爆発的に増大する通信需要に対応するため,通信ネットワークの根幹である光通信システムのさらなる高速化・大容量化・低消費電力化が要請されている.そのような背景のもと,電磁波・光信号の処理システムにおける最も基本的な要素である電磁波・光回路デバイスの極限までの小型化・高性能化が追及されている.回路要素の設計において,数値シミュレーションによる検討は不可欠な工程となっている.デバイスの最適設計では,デバイス構造の局所的な変化と数値シミュレーションを何度も繰り返して要求を満たす構造を見出す.新規デバイスの開発にあたり,納期の限られた設計現場などで要求された機能を満足するようなデバイスを速やかに見出すために,最適設計のさらなる効率化・高速化が求められている.本研究は,高速最適設計基盤の確立を目的として,数値計算手法として双方向ビーム伝搬法に着目し,本計算手法の特徴を活用した最適化法の開発を目指している. 本年度は,はじめに,双方向ビーム伝搬法を活用した最適化法の有効性の調査を行った.調査の一環として,完全導体板で挟まれた誘電体線路のためのフルベクトル双方向ビーム伝搬法を新たに開発し,既存の解析手法との比較を通して,特に長手方向に一様な構造を多く含む回路素子や周期性のある素子に対して有効であることを見出した.本成果は国内学会で報告し,その後,論文として取りまとめ,現在,国際的な雑誌に投稿中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,主に双方向ビーム伝搬法を活用した最適化法に関する検討を行うにあたり,新たな解析法を開発するなど,一定の成果を得ることができた.本最適化手法は,デバイスをいくつかの部分領域に分割し,それぞれの領域の伝搬行列の保存・再利用を活用するものである.全体の計算時間のうち,伝搬行列の計算が主であることを確認できたため,特に周期性のあるデバイスなど,双方向ビーム伝搬法が有利な設計問題において本最適設計手法が有効であることが期待できる.今後は,具体の最適設計問題を通した提案設計法の有効性検証が課題である.
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今後の研究の推進方策 |
構造最適設計の効率化のため,双方向ビーム伝搬法の効率化に関する検討を行う共に,伝達行列の計算並列性および計算結果の再利用に基づく光回路デバイスの構造最適化法を構築する.散乱行列に基づく双方向ビーム伝搬解析において,設計する光回路デバイスの最小要素の伝搬特性を散乱行列としてあらかじめ計算・保存し,これらを再利用して構造最適化を進める方法を構築し,具体の設計問題を通して有効性の検証を行う. 次に,上の最適化手法のさらなる汎用性向上を目指して,双方向ビーム伝搬法と散乱行列基づくFEMの結合解法を新たに開発する.本結合解法と上の最適化手法を融合させ,任意の導波路形状が含まれる場合の設計を取り扱えるようにする.
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