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データ同化を導入した不飽和浸透特性推定方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 22K14326
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分22030:地盤工学関連
研究機関立命館大学 (2023)
鹿児島大学 (2022)

研究代表者

伊藤 真一  立命館大学, 理工学部, 講師 (20825690)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード不飽和浸透特性 / データ同化
研究開始時の研究の概要

土中水分状態を把握するためには,不飽和浸透特性(水分特性曲線,不飽和透水係数の関数)の推定が重要である。不飽和浸透特性の推定は,試験に要する時間が長いことや試験装置が複雑であることなどが課題として指摘されている。本研究では,データ同化を導入することで不飽和浸透特性を簡易かつ短時間で推定できる様々な方法を確立し,それらの異なる方法によって推定された不飽和浸透特性の違いについて考察する。

研究実績の概要

土中の水分状態を適切に把握するためには,不飽和浸透特性(保水性を表す水分特性曲線,透水性を表す不飽和透水係数の関数)の推定が重要である。不飽和浸透特性の推定は,試験に要する時間が長いことや試験装置が複雑であることなどが従来から課題として指摘されてきた。本研究では,データ同化を導入することで不飽和浸透特性を簡易かつ短時間で推定できる様々な方法を確立し,それらの異なる方法によって推定された不飽和浸透特性の違いについて考察することを目的としている。具体的には,研究期間内に「テーマ1:簡易現場透水試験の計測データに基づく水分特性曲線のデータ同化方法の確立」,「テーマ2:加圧板法とデータ同化を組み合わせた不飽和浸透特性推定方法の確立」,「テーマ3:異なる方法によって推定された不飽和浸透特性の違いに関する考察」の三つを目的としている。
当該年度では,主に「テーマ2:加圧板法とデータ同化を組み合わせた不飽和浸透特性推定方法の確立」に取り組んだ。その結果,本来であれば水分特性曲線を得るために数週間程度の時間を要する加圧板法において,300分程度の計測データから水分特性曲線の概形を推定できることを明らかにした。また,「テーマ3:異なる方法によって推定された不飽和浸透特性の違いに関する考察」に関しても,土中水分量に関する現地計測データを得ることができ,そのデータに基づいて不飽和浸透特性のデータ同化を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度に「テーマ1:簡易現場透水試験の計測データに基づく水分特性曲線のデータ同化方法の確立」の方法論をある程度確立することができ,今年度はテーマ2とテーマ3が順調に進行した。テーマ1に関しては,簡易現場透水試験の計測方法について再検討する必要があると考えているが,テーマ2は簡易かつ短時間での不飽和浸透特性推定手法を十分に確立できたと考えている。また,テーマ3で比較するための現場の水分特性曲線も推定できていることから,研究はおおむね順調に進んでいると判断している。

今後の研究の推進方策

来年度は特に「テーマ3:異なる方法によって推定された不飽和浸透特性の違いに関する考察」に取り組んで,テーマ1の簡易現場透水試験で得られた水分特性曲線,テーマ2の加圧板法から得られた水分特性曲線,現場の計測データから推定された水分特性曲線がどのような関係にあるのかについて調べる予定である。また,テーマ1に関しては,データ同化以外のベイズ推定の方法も検討して,より簡易に水分特性曲線を推定する方法を模索する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Seepage analysis model based on field measurement data for estimation of posterior parameter distribution using merging particle filter2024

    • 著者名/発表者名
      Ito Shinichi、Oda Kazuhiro、Koizumi Keigo
    • 雑誌名

      Soils and Foundations

      巻: 64 号: 2 ページ: 101442-101442

    • DOI

      10.1016/j.sandf.2024.101442

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Comparison of soil water characteristic curves estimated using data assimilation and water retention tests2023

    • 著者名/発表者名
      Shinichi Ito, Kazunari Sako, Tsukasa Morita
    • 雑誌名

      Smart Geotechnics for Smart Societies

      巻: 1 ページ: 1157-1161

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Physics-Informed Neural Networksによる不飽和浸透特性パラメータの逆解析2023

    • 著者名/発表者名
      福永 竜世、伊藤 真一、酒匂 一成
    • 雑誌名

      AI・データサイエンス論文集

      巻: 4 号: 3 ページ: 100-108

    • DOI

      10.11532/jsceiii.4.3_100

    • ISSN
      2435-9262
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] RNNによる地下水位回帰モデルの構築と入力データの影響度に関する考察2022

    • 著者名/発表者名
      笛田泰成,伊藤真一,酒匂一成,小田和広
    • 雑誌名

      第11回土砂災害に関するシンポジウム論文集

      巻: 11 ページ: 83-88

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] データ同化によって推定された浸透解析モデルによる地下水位変動図の作成と降雨指標の考察2022

    • 著者名/発表者名
      水島隆志,伊藤真一,酒匂一成,小泉圭吾,小田和広
    • 雑誌名

      第11回土砂災害に関するシンポジウム論文集

      巻: 11 ページ: 233-238

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 加圧板法とマルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法を組み合わせた水分特性曲線推定手法の提案2022

    • 著者名/発表者名
      高田雄大,伊藤真一,酒匂一成,佐藤伸,森岩寛稀
    • 雑誌名

      Proceedings of the Kansai Geo-Symposium 2022 地下水地盤環境・防災・計測技術に関するシンポジウム論文集

      巻: 1 ページ: 214-219

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Physics-Informed Neural Networksによる不飽和浸透シミュレーションに関する基礎研究2022

    • 著者名/発表者名
      伊藤真一,酒匂一成
    • 雑誌名

      AI・データサイエンス論文集

      巻: 3 号: J2 ページ: 56-64

    • DOI

      10.11532/jsceiii.3.J2_56

    • ISSN
      2435-9262
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 携帯型ミニディスクインフィルトロメータの試験データに基づく不飽和浸透特性の推定2023

    • 著者名/発表者名
      福留 勘太,高田 雄大,伊藤 真一,酒匂 一成
    • 学会等名
      第58回地盤工学研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 携帯型ミニディスクインフィルトロメータを用いた一次元流れにおける現場飽和透水係数の算出方法の提案2022

    • 著者名/発表者名
      福留勘太,伊藤真一,酒匂一成,高田雄大
    • 学会等名
      土木学会西部支部研究発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 加圧板法におけるマルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)法を用いた水分特性曲線推定手法の提案2022

    • 著者名/発表者名
      髙田雄大,伊藤真一,酒匂一成,中島亮輔,石大地,佐藤伸,森岩寛稀
    • 学会等名
      令和4年度土木学会全国大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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