研究課題/領域番号 |
22K14328
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
二宮 順一 金沢大学, 地球社会基盤学系, 准教授 (20748892)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 大気海洋相互作用 / 運動量輸送 / 海面抵抗係数 / 観測 / 現地観測 / 大気海洋結合モデル / 海洋 / 数値シミュレーション / 大気海洋波浪結合モデル |
研究開始時の研究の概要 |
運動量・熱に関する大気と海洋の相互作用は台風や大気循環を通して,高潮,風速,さらに降雨へも影響を及ぼす.この相互作用の効果は,現在の数値モデルでは波浪による海面の凹凸やしぶき,乱れが考慮されておらず,風速のみで簡易に取扱われている.そこで本研究では,大気海洋観測塔を用いた大気・海洋集中観測を実施し,詳細な波浪形状や砕波率等,数値モデルで扱われる海面の情報から相互作用の効果を説明するモデルを構築する.構築したモデルの効果は,海洋からの影響が重要な台風や,大気海洋の相互作用が長期的に影響する大循環をシミュレーションすることによって,定量的に評価する.
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研究実績の概要 |
運動量・熱に関する大気と海洋の相互作用は台風や大気循環を通して,高潮,風速,さらに降雨へも影響を及ぼす.この相互作用の効果は,現在の数値モデルでは波浪による海面の凹凸やしぶき,乱れが考慮されておらず,風速のみで簡易に取扱われている.そこで本研究では,大気海洋観測塔を用いた大気・海洋集中観測を実施し,詳細な波浪形状や砕波率等,数値モデルで扱われる海面の情報から相互作用の効果を説明するモデルを構築する.構築したモデルの効果は,海洋からの影響が重要な台風や,大気海洋の相互作用が長期的に影響する大循環をシミュレーションすることによって,定量的に評価することを目標としている. 昨年度は引き続き大気海洋の同時観測を実施して観測データの拡充を行った.また,観測データの解析に着手し,大気海洋の物理量を用いて大気海洋間の運動量輸送にかかわる海面抵抗係数の評価を行った.現状ではデータのばらつきが大きいため,データ数を増加させること,観測値選定方法の工夫に引き続き取り組む.初年度に実施した理想台風実験から発展させて,過去台風事例の擬似温暖化実験を実施した.台風強度の変化は海面温度の変化が支配的であるものの,台風の移動速度の変化が水温上昇による台風の強度増加を抑制させる傾向が見られた.他事例による検討を重ねて,運動量・熱輸送だけでなく海洋応答として及ぼされる台風への影響評価を進める予定である.論文等で本成果は報告済みである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画した観測結果の解析が進められており,計画通り進展している.
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今後の研究の推進方策 |
当初計画のとおり,極端な風速条件を期待した現地観測を引き続き実施するとともに,運動量・熱輸送にかかるモデルの置き換えによる大気海洋への影響評価を実施する.
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