研究課題/領域番号 |
22K14383
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三浦 詩乃 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 客員連携研究員 (00772922)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 街路空間 / アクティブトランスポーテーション / インクルージョン / 健康増進 / 低炭素化 / スローストリート / X min City |
研究開始時の研究の概要 |
コロナ禍を機に、従来移動時間短縮効果が評価されてきた段階構成上位の幹線街路をも交通静穏化する取組みが国際的に推進され、「スローストリート」として位置付けられはじめた。 本研究は、①同概念はウィズ/アフターコロナの新たな都市施策の潮流となり得るか、②沿道および街区環境に対して好影響をもたらすか、③国内都市の都心地区幹線街路の交通静穏化の実現可能性と効果とは、という学術的問いを設ける。「都心広幅員街路へのスローストリートの実装により、沿道-街区-都心各スケールの市民活動および空間に影響が及び、都市の包摂性を高める効果が得られる」という仮説検証を行い、国内に実装可能な設計運用指針を提案する。
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研究成果の概要 |
市街地内の原則30km/h規制を導入した欧州都市の先進政策を対象に、専門家ヒアリング、文献調査、現地調査を行い、「スローストリート」概念の構成要素と、それに伴う街路の設計要件を明らかにした。また、国内都市の幹線街路(実勢速度30km/h未満で混雑度に問題が見られなかった街路/公共交通および歩行者への空間再配分が行われている街路)を対象に、歩行者行動の特性を明らかにした。以上の知見から、広幅員街路へ同概念の実装を行うことで「市民の移動、活動の選択肢と質が改善され、都市の包摂性を高める効果が得られる」という仮説について検証を行い、国内においては、空間再配分も合わせた施策化が効果的であると示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、国際的標準化されつつあるにもかかわらず、我が国では導入が十分に進んでいない、都心全体の徒歩・自転車・公共交通主眼の交通規制および交通再配分施策の導入の具体的プロセスが明らかにされた。政策の窓理論を用いて、制度や政治の条件に合わせた、スローストリート導入の条件を示しており、政策に応用できる点で社会的意義の高いものである。
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