研究課題/領域番号 |
22K14399
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
藤田 大輔 福井工業大学, 環境学部, 教授 (50332028)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 写真投影法 / キャプション評価法 / 保育施設 / 行動 / 心理 / 経年変化 / 園児 / ワークショップ / 建築計画 / 行動観察 / 心理的評価 / 環境改善 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、保育施設において、環境改善前後の調査・実験を実施し、その成果について時系列に沿って可視化するものである。 研究対象は、応募者が設計に関わり、かつ保育環境の改善に関わっている保育施設で、環境改善アドバイスとその実践を重ねながら、行動観察調査および写真投影法を用いた心理的評価実験を同じ園児に対し3年間継続して行う。 以上より、園児一人ひとりの興味関心の移り変わりについて、環境改善と園児の行動・場所的嗜好評価の関係を一つずつ読み解くことが可能となる。 また本研究は、設計の事後評価を扱うため、設計・監理の職能のあり方や課題について問題提起することにもつながる。
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研究実績の概要 |
0)概要:計5回の調査・実験、2回の環境改善アドバイスおよびワークショップを行った。また、この研究課題および類似する研究成果について学会発表を実施した。 1)昨年度同様2園に対し調査・実験を実施している。1園あたり年少児6名を園に選定してもらったが、調査・実験時に体調不良や家庭の都合で欠席した園児もいた。調査時点で遊びコーナーや家具等の環境構成が変化しているため、調査開始前や午睡の時間に現状を平面図上に記録し、その上で分析を進めることとした。 2)環境改善:主にH園に対し環境改善アドバイスを行った。アドバイス時には、環境構成の意図をヒアリングした後に設定された環境に対する園児の動きを観察し、夜に開催される職員全員が集まるミーティングで今後の改善点をアドバイスしている。また、保護者および保育士とベンチやデッキ、テーブルを作成するものづくりワークショップも実施した。 3)成果分析・発表:行動観察の分析担当者1名(学部生)、心理的評価の分析担当者1名(院生)を定め、毎週定期的に成果をまとめるための指導を実施した。5月(人間・環境学会)、9月(建築学会)、3月(日本デザイン学会第3支部)に学会発表を実施し、心理的評価については2024年度7月が締め切りの査読論文に投稿するため、成果を整理している段階である。 4)研究の意義・重要性:本研究は、対象とする園児を3年間継続して調査・実験することが特長である。また調査は行動観察に加えて写真撮影を用いた心理的評価を実施しており、その時点で現れる行動と空間に対する心理的評価の関係性を読み解くことができる。また、3年間継続することで、行動と心理的評価の移り変わりも把握することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1)調査・実験(6月/11月):2園の調査・実験を行った。 2)環境改善アドバイス(5月中旬/1月中旬):H園において環境改善アドバイスを実施した。5月には実際に環境を改善するワークショップを実施した。 3)学会発表:人間・環境学会、日本建築学会、日本デザイン学会第3支部研究発表会においてこの研究課題および関連する内容の学会発表を実施した。
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今後の研究の推進方策 |
各園に対し2回以上の調査・実験を実施しており、今後も継続的に調査・実験を進める予定である。 H園に対してはコロナ禍が落ち着いてきたことから、保護者を含めたワークショップを開催することができた。今後もワークショップが予定されているので、整備された環境構成について丁寧に記録し、調査・実験までにまとめておく必要がある。
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