研究課題/領域番号 |
22K14431
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 広島工業大学 |
研究代表者 |
安 鍾賢 広島工業大学, 工学部, 講師 (60817104)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | クラゲ駆除装置開発 / 実海域実験 / 有害生物駆除 / 水中ロボット / 実海域運用 |
研究開始時の研究の概要 |
近年クラゲ数の増加により観光・水産などの分野で被害が発生しており、被害を減らすために網を用いた駆除作業が多く行われている。駆除作業は漁業関係者により行われているが、このような作業は多くの時間と労働力が必要とされている。 そこで、自動でクラゲ駆除作業を行う水中ロボットシステムを提案する。提案するシステムでは、水中ロボットが海中を探査し、クラゲが発見されると、搭載されている駆除装置を用いてクラゲを粉砕する。駆除の後は探索を続け、設定した海域内の探索が終わるとロボットを回収する。 本研究では、提案した水中ロボットシステムを開発し、その有効性を実海域で評価する。
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研究実績の概要 |
近年、クラゲ数の増加により水産、観光などの分野で被害が発生しており、地域の漁業関係者などによるクラゲ駆除作業が行われている。しかし、このような駆除方法では、多くの時間と労働力が必要とされ、漁業就業者数が毎年減少傾向にある現状では負担となっている。このため、クラゲ駆除作業の自動化を目的とした水中ロボットシステムを開発する。また、その有効性を実環境での運用で確認する。提案したシステムの実現のための課題は、「課題1:大型クラゲの粉砕が可能な駆除装置の開発」、「課題2:クラゲ駆除装置が搭載可能かつクラゲ探索が可能な水中ロボットシステムの開発」、「課題3:クラゲの認識システム及び水中環境の3次元マップ生成システムの開発」となっており、初年度では「課題:1」に取り組み、2023年度では「課題:2」に取り組んだ。 開発したクラゲ駆除装置を搭載した水中ロボットを開発し、実環境(瀬戸内海)で実験を行った。開発したロボットは、前方カメラ、IMU、DVL、Locatorなどを搭載しており、移動のため4つのスラスターを搭載した。開発した水中ロボットは、各センサを用いて水中で自己位置推定が可能となっており、カメラを使用してクラゲなどの識別が可能である。開発したロボットは、2023年6月9日、7月24日に実海域でクラゲ駆除実験を行った。実験では、自己位置推定性能、水中移動性能、クラゲ駆除性能などを評価しており、水産関係者との意見交換などで実海域運用が可能だと判断している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は計画通り進んでいる。2022年度では、クラゲ駆除のための試作機及び大型クラゲ駆除装置を開発した。開発した装置を用いて実海域でクラゲ駆除動作の確認を行い、その有効性を確認した。 2023年度では、開発したクラゲ駆除装置を搭載可能な水中ロボットを製作し、自己位置推定性能、水中移動性能、クラゲ駆除性能を実海域(瀬戸内海)で確認し、水中ロボットを用いたクラゲ駆除作業の有効性の一部を確認することができたため、概ね順調と評価する。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り、2023年度開発した水中ロボットの知能化に取り組む予定である。4回の実海域実験で取得したクラゲの画像データを用いた自動認識システムの開発及び、海中の自己位置推定システムを用いたクラゲのマップの生成システムの開発にとり組む予定である。
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