研究課題/領域番号 |
22K14496
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
南本 大穂 神戸大学, 工学研究科, 講師 (80757279)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 光エネルギー変換 / 局在表面プラズモン / 光電気化学 / プラズモニック光電変換 / 局在表面プラズモン共鳴 / 光物質変換 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、p型半導体とプラズモニックナノ構造から成るプラズモニックカソード電極を作製し、構造・波長に依存した励起電子の電気化学電位と電極界面プロセスの解明を通じた高効率光物質変換電系の構築を行う。実験では、金属ナノ構造に依存する光電場の空間分布や光の局在性、入射光波長に依存する反応効率や光駆動力を調査する。同時に、分光電気化学手法による界面プロセスの観測を行うことで、本系における界面プロセスの特異性を明らかにする。それらの検証に基づき、外部摂動である光エネルギーを極限まで有効利用し、多電子移動反応を空間的・時間的・エネルギー的に高効率に制御可能な新規可視光駆動還元反応系を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、金属ナノ構造と半導体からなるプラズモニック光電変換電極に関して、特にp型半導体からなるカソード電極における電荷移動過程の詳細を明らかにすることを目指した。多色応答を示すプラズモニックナノ構造を調製し、それぞれ異なるp型半導体に担持することでプラズモニックカソード電極を得た。可視光照射により光還元電流の発生を確認するとともに、プラズモニック構造に起因する多色応答特性も確認した。さらには金属の光電析を行うことで、反応を誘起する励起電子の電気化学電位の絶対電気化学電位に関する情報も明らかにすることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでプラズモニック構造と半導体からなる光電変換電極の開発においては、金属ナノ構造や金属種を検討し、光変換効率がどの程度向上させるかを検証するというアプローチが主であり、反応に関与する励起種がいかなる電気化学電位を有しているか、という観点からの議論はなされていなかった。本研究では、これまで軽視されがちであったその因子に焦点を当て、実際にプラズモニック電極の、特にカソード系において励起電子の絶対電気化学電位を定量的に明らかにした点で学術的意義は大きい。また、持続可能な社会の実現に向けて、将来の光エネルギー変換デバイスの設計指針を提案したという点で、社会的意義も高い。
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