研究課題/領域番号 |
22K14542
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
片山 祐 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (70819284)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ナノ反応場 / 電極触媒 / オペランド分光 / 水素結合ネットワーク / ルイス酸性 / オペランド分光法 / エネルギー変換反応 / 物質変換反応 / 電気化学 / 界面化学 |
研究開始時の研究の概要 |
層状酸化物の層間に触媒活性サイトを導入し、層間を反応の舞台(=ナノ反応場)に見立てる。これにより、「触媒反応が実際に進行する」活性サイトとその周囲の環境の精密設計を目指す。具体的には、金属錯体を活性サイトと捉え、その (1)配位状態、(2)距離を配位子設計により最適化する。さらに、反応場が狭小であることを用いて、(3)溶媒である水分子の相互作用を制御する。さらに、オペランド分光法を用いることでナノ反応場で進行する反応のメカニズムを解明し、触媒材料設計にフィードバックする。これらにより、反応素過程の選択的制御を実現し、真に目的反応に最適化された革新的触媒を創成する。
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研究成果の概要 |
層状酸化物の層間に金属錯体からなる触媒活性サイトを導入し、層間を反応の舞台(=ナノ反応場)に見立てた電極触媒の合成に成功した。具体的には、活性サイトとして単一の金属錯体を用いるものに加えて、複数種の金属錯体が共存状態で存在するものの合成に成功している。オペランド分光法を用いて各種電気化学反応中の層間環境の観察にも成功した。これらの結果によ り、ナノ反応場での電極触媒反応の活性を司る因子として、(1)ナノ反応場特有の隣接活性サイト間の協奏的反応メカニズム、(2)溶媒の水素結合ネットワーク変調効果を提案するに至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で設計に成功したナノ反応場は、電気化学反応に必要な要素(触媒、溶媒、第三体分子)が収容され、目的とする反応基質のみがアクセス可能な電気化学反応場である。ナノ反応場の設計が深化すれば、電気エネルギーによる物質変換(Power-to-X)を担う電気化学反応の理想形である「普遍的な原料から、所望の生成物のみを、必要最小限のエネルギーで得ること」の実現に一歩近づく。
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