研究課題/領域番号 |
22K14544
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 将人 筑波大学, 生命環境系, 助教 (60826965)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 微生物培養 / 液内振盪培養 / 振盪フラスコ培養 / ガス制御システム / 二酸化炭素換気能 / 酸素供給能 / 換気エンハンサー / モニタリングデバイス / 好気的液内培養 / 振盪フラスコ培養法 / ガス制御 / 微生物 / 微生物群集 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物を生物資源として利用するためには、有用な微生物を単離し培養することが重要である。未知の微生物資源を利活用するためには、『未培養の微生物』と『未生産の代謝産物』の両方にアクセスする必要がある。一方で、単離できる微生物は僅か1%に過ぎず、培養は限定的な従来のノウハウに依存している。申請者は、サンプリング操作を含めた振盪フラスコ培養中の意図せぬ影響を解析し、液内振盪培養中の培養器の気相部が培地と同様に重要な培養因子であることを明らかにしてきた。本研究では、利便性を維持したガス制御機構を考案し、上述の未知の微生物資源へのアクセスをおこなう。
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研究成果の概要 |
本研究では、『気相部を介した未開拓な培養環境の創出』をおこなった。従来のフラスコは、二酸化炭素(CO2)換気能が酸素(O2)供給能と比べて非常に小さく、意図せぬガス変動が生じる。従来のガスインキュベータを用いた培養中の振盪フラスコの気相部をモニタリングした結果、設定値を大幅に超えたCO2が蓄積していることが明らかとなった。独自に開発した換気エンハンサーを併用することで、従来の液内振盪培養法の構成要素や利便性を維持しながら、設定値通りのガス制御ができた。また、振盪中の溶液へ効率よく強制通気できる液内振盪培養用プラグシステムを開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フラスコなどの培養器を用いた液内振盪培養は、採取した環境試料中の有用微生物の集積、微生物を用いた生産技術の開発や改善を図るうえで、簡便に培養スクリーニングができる重要なバイオ技術である。原則、培養器の換気能の向上や強制的な通気をしない限り、ガス制御できないことが明らかとなった(非意図的なガス変動は、純粋培養と集積培養の両方に影響を及ぼす)。開発した換気エンハンサーとガスインキュベータの併用や、培地の揮発を抑制できる液内振盪培養用の通気プラグシステムを用いることで、培養器の気相環境を再現よく簡便に制御できる。バイオプロセス開発上流や培養を介した微生物および機能性成分の探索への導入が期待できる。
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