研究課題/領域番号 |
22K14571
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
室賀 駿 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20849947)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ネットワーク構造 / カーボンナノチューブ / セルロースナノファイバー / 画像解析 / 機械学習 / 二次元相関解析 / マテリアルズ・インフォマティクス / プロセス・インフォマティクス / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では材料中のネットワーク構造の新たな定量評価法を開発し、構造に立脚した 部素材の特性解明を目指す。エレクトロニクス等の分野においてカーボンナノチューブ(CNT)やセルロースナノファイバー(CNF)といった材料のネットワーク構造を制御し、部素材の特性向上を行う研究が盛んに行われている。一方で、ネットワーク構造の複雑さに由来して、定量的な構造把握に基づいて部素材開発へフィードバックすることは困難である。そこで本研究課題においてはCNT膜をモデル材料系として、ネットワーク構造から定量的な構造記述子を算出する手法を開発し、解釈性のある機械学習法により部素材の特性に与える因子究明に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究ではカーボンナノチューブやセルロースナノファイバーに代表されるネットワーク構造が部素材特性に影響を及ぼす多階層構造の複雑な材料の研究開発を加速するデータ解析手法を開発した。走査型電子顕微鏡画像からネットワークトポロジーを数値化し、部素材特性予測の説明変数に用いることができる解釈性に優れた記述子算出手法を構築した。また熱処理に代表されるプロセス条件によりミクロ~マクロの構造が同時に複雑な変化を示す中で、人が構造変化順序を解明する上で有用なtabular two-dimensional correlation analysis法を新たに提案しその有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
材料設計やプロセス最適化において、我々人間の勘や経験に頼ったものづくりが行われてきた。こうした中で、条件を変えた際に材料に何が起きているのかを理解した上で、次の条件に進むことが非常に重要である。本研究成果では解釈性に優れたネットワーク構造の記述子や、変動順序特定に適した数値指標を提案しており、材料研究で学術的に踏み込んだ解釈をする上で有効であると考えられる。また実用的にも、闇雲に条件探索を行うのではなく、今まで定量化されていなかった構造を定量的に見積もることで、研究開発指針へのフィードバックが可能であり、社会的にも意義があると考えられる。
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