研究課題/領域番号 |
22K14589
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久富 隆佑 京都大学, 化学研究所, 助教 (80870435)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 強磁性マグノン / 量子光学 / 波長変換器 / 磁気光学 / マグノン / 角運動量 |
研究開始時の研究の概要 |
高効率な光-マイクロ波波長変換器は、全く異なる周波数(エネルギー)を持つ光子間での量子情報のやりとりを可能にする。特に、複数の希釈冷凍機内に設置されている超伝導量子ビット間を繋ぐことを可能にする重要な物理系であり、それらを用いた量子インターネットの構築が期待されている。しかし、未だその実現には至っていない。そこで本研究では、我々がこれまで世界に先駆けて原理実証を行ってきた強磁性マグノンを用いて、それを保持する強磁性体の構造を円盤状薄膜にすることにより、高効率な光-マイクロ波波長変換器の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
高効率な光-マイクロ波波長変換器は、全く異なる周波数(エネルギー)を持つ光子間での量子情報のやりとりを可能にする。特に、複数の希釈冷凍機内に設置されている超伝導量子ビット間を繋ぐことを可能にする重要な物理系であり、それらを用いた量子インターネットの構築が期待されている。本研究では、我々がこれまで世界に先駆けて原理実証を行ってきた強磁性マグノンを用いて、それを保持する強磁性体の構造を円盤状薄膜にすることにより、高効率な光-マイクロ波波長変換器の創出を目指した。本研究の結果、高効率化に必須である円盤状強磁性単結晶の作製技術を確立し、試料中のマグノン及び光学特性の評価を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年急速に進展している超伝導量子ビットを用いた量子計算機開発は、全て希釈冷凍機内約10 mKの環境下で実施されている。それはマイクロ波の周波数帯を持つ超伝導量子ビットの量子状態が熱ノイズで乱されることを防ぐための措置である。一方、光周波数の光子のエネルギーは、マイクロ波光子に比べ5桁大きく、常温300 Kの熱ノイズ下においても全く乱されないという特長を持つ。加えて、光ファイバーの伝搬損失が非常に小さいことから、長距離情報伝送も可能となる。そのため、マイクロ波-光間での高効率波長変換器の開発は、異なる希釈冷凍機間での量子情報のやりとりを可能にし、量子インターネットの構築に寄与する。
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