研究課題/領域番号 |
22K14667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33010:構造有機化学および物理有機化学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
大垣 拓也 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 特任助教 (80804228)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | トリボルミネッセンス / メカノルミネッセンス / 摩擦発光 / 極性結晶 / 結晶構造 / 分子間相互作用 / エネルギー移動 / 発光 |
研究開始時の研究の概要 |
トリボルミネッセンスは、自発分極をもつ極性結晶材料に機械的刺激を加えることにより発光する現象であり、自発光性の刺激応答性材料としての応用が期待されているものの、材料の合理的な設計指針は確立していない。本研究では高効率なトリボルミネッセンスを示す有機極性結晶材料の創出を目的とし、分子形状と分子間相互作用の異方性に注目した極性結晶材料の探索を行う。さらに、有機トリボルミネッセンスドープ結晶による発光特性の自在制御を試みる。
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研究成果の概要 |
機械的刺激による発光現象であるトリボルミネッセンス(TL)は,光励起を必要としない発光材料としての利用が期待されているが,材料には固体中での高い発光性に加えて分子が双極子モーメントの向きを揃えて配列する有機極性結晶の形成が必要である。本研究では,有機TL材料の新たな開発戦略として,極性結晶ホストに発光性物質をドープしたホスト-ドーパント系からなる有機TL材料を開発した。さらに,ヨウ素原子とメトキシ基を末端に有するπ共役分子が,分子間ハロゲン結合を基盤とした「極性層状ヘリンボーン」構造を形成し,有機極性結晶となることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機トリボルミネッセンス現象自体は古くから知られていたものの,詳細な研究があまり進んでいない研究分野であった。本研究では有機光化学と有機結晶化学の知見を生かして,有機トリボルミネッセンス材料の開発指針を明らかにできた。本研究の成果により,有機トリボルミネッセンスの機構解明や応用研究に向けて材料を提供できることに学術的および社会的な意義がある。
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