研究課題/領域番号 |
22K14674
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
吉田 泰志 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10773963)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 触媒的不斉合成 / ハロゲン結合 / キラルハロニウム塩 / Mannich反応 / 不斉触媒 / ハロニウム塩 / 有機分子触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,最近申請者が開発したキラルハロニウム塩触媒の応用による新規反応開発を目指し,キラルビスハロニウム塩触媒の開発と多機能化を行う。まず,高活性なキラルビスハロニウム塩触媒の開発を行う。具体的には,分子内に異なる2つのハロニウム塩部位を有する「ハイブリッド型キラルハロニウム塩触媒」を含む,様々なキラルビスハロニウム塩の開発を行う。続いて,上で開発したキラルビスハロニウム塩触媒の特異な反応性を応用することで可能となる,新規不斉反応開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は高活性なハロゲン結合触媒としてキラルビスハロニウム塩を開発し,応用することによりその評価を行うことを目的として行った。まず,目的とするキラルビスハロニウム塩としてヨウ素原子を有するキラルビスヨードニウム塩を選択し,その合成を行った。BINAM(1,1'-Binaphthyl-2,2'-diamine)を出発原料として用い,数段階の変換を行うことで目的分子の合成に成功した。得られた本塩を,従来の触媒系では立体選択性の発現が困難であった,かさ高い求核剤を用いる不斉Mannich反応に適用することで,対応する生成物を高い立体選択性(最高99% ee)で得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発されたキラルビスハロニウム塩触媒は,従来の触媒では困難であったかさ高い求核剤を用いるMannich反応に適用することで,高い立体選択性で対応する生成物の合成を可能とした。本成果は不斉触媒分野だけでなく,近年応用が期待されているハロゲン結合の応用としても興味深く,また本反応で得られた生成物群はキラルアミンという医薬品分子によく見られる骨格を有しているため,今後はその薬理活性分子としての応用にも期待される。
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