研究課題/領域番号 |
22K14698
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
楠本 壮太郎 神奈川大学, 工学部, 助教 (90909657)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ソフトクリスタル / 弾性結晶 / 柔軟性制御 / 機能発現 |
研究開始時の研究の概要 |
結晶材料の柔軟性を向上及び制御することは、フレキシブルな光学デバイスへの応用などにおいて重要な研究課題である。柔軟な分子結晶開発に関する研究は「分子設計の確立」および「機能化」という観点で進められているが、適切な柔軟性を有する単結晶の作製、つまり緻密な柔軟性の制御手法に関する知見は乏しい。本研究課題では、単結晶の精密な柔軟性制御を目的とする。その戦略として、分子集積を保持しつつ分子間相互作用や結合強度を緻密に変調させることによって達成する。研究の達成によって結晶工学・分子科学の境界領域開拓、物性化学への応用による新規機能性材料の開発、材料科学への学術的貢献を目指す。
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研究実績の概要 |
結晶材料の柔軟性を向上及び制御することは、フレキシブルな光学デバイスへの応用などにおいて重要な研究課題である。本研究では、単結晶の精密な柔軟性制御を目的とし、分子集積を保持しつつ分子間相互作用や結合強度を緻密に変調させることによって可能か検討した。アルキル長鎖の対側にX=F, Cl, Br, Iを導入しアルキル鎖のファスナー効果を利用して集積構造は保持したまま、ハロゲン間相互作用を変調させることで結晶の柔軟性が制御できるか検討した。それぞれの単結晶を作製し、弾性ひずみ率により機械的強度を比較した所、I<Cl<Br<Fの順に柔軟性が増していることが分かった。特に、Fを導入した化合物においては、極めて高い柔軟性を有し、ナノインデンテーション試験により詳細な評価を行ったところ、Clより10倍柔軟である可能性が示唆され、報告されている分子結晶の中で最も柔らかいことが分かった。柔軟性制御が可能であっただけでなく、極めて柔軟な結晶作製に関する分子設計指針が得ることに成功している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
それぞれのハロゲン化合物における合成に成功し、単結晶を得ることが出来た。またCl、Fにおいてナノインデンテーション試験を行い、強度の定量化を行った。残りのBr,Iも行うことで、柔軟性を定量化し、ハロゲン間相互作用を変化させることでの柔軟性変調に関する知見を得られると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
得られた単結晶は、非常に細く本学では単結晶構造解析が行えていない。しかし、新しい検出器が導入されたため近日中に行う予定である。BrおよびIについて、ナノインデンテーション測定を行うことで、機械的特性評価を行う。また、計算科学を用いてハロゲン間相互作用の強度を定量化することで柔軟性との関連性を明らかにする。
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