研究課題/領域番号 |
22K14735
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 聖矢 京都大学, 工学研究科, 特定助教 (30824007)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ペプチド / ベシクル / タンパク質 / タンパク質輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでこのPICsomeを植物への酵素輸送キャリアとして応用を行ってきた。近年、球状よりもアスペクト比の高いロッドやチューブ状集合体の方が植物への輸送効率に優れていることが報告された。 そこで、本研究では植物への高効率な酵素輸送を目指して、半透性を有するアスペクト比の高いベシクル状集合体の構築に取り組む。チューブ集合体形成促進のためにトリグリシン(Gly3)配列を導入したPIC形成ペプチドを合成し、それらを集合させることで、アスペクト比の高い新規PICsomeの構築を検討する。半透性を有するアスペクト比の高い集合体の形成ができれば、植物への酵素輸送キャリアとして有望で ある。
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研究成果の概要 |
酵素を内包した半透性を有するチューブ状集合体を用いれば、植物に高効率で酵素を導入可能であると考えられる。本研究課題では、植物への酵素の導入を指向した高アスペクト比を有する新規ポリイオンコンプレックスベシクル(PICsome)の構築を目指した。そこで、PICsome多数の形成配列にβ-Sheet形成多数を付与を検討した。多数のペプチドを固相合成し、二次構造の評価を行い、付与するペプチド配列の最適化を行った。その結果、β-Sheet形成することがあきらかとなったセリンの繰り返し配列が、β-Sheetの強さや溶解性の面から最適であると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
酵素の直接導入は、遺伝子組み換え技術を使用しない植物の形質付与法として非常に高い関心がもたれている。一方で、酵素の導入効率が低いという問題があり、実用化に至っていない。今回、得られた知見から今後酵素を内包した高アスペクト比を有する新規ポリイオンコンプレックスベシクル(PICsome)の構築できれば、現在より高い効率で酵素を植物に導入できるようになると考えられる。したがって、本研究課題の結果により、遺伝子組み換え技術を使用しない植物の形質付与法の実用化に一歩近づいたと考え、今後の技術発展が期待される。
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