• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

準安定相を有する新規高活性水分解光触媒の創製

研究課題

研究課題/領域番号 22K14770
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分36020:エネルギー関連化学
研究機関東京理科大学

研究代表者

山口 友一  東京理科大学, 理学部第一部応用化学科, 講師 (30843122)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード光触媒 / 水分解 / 可視光 / 酸化物 / 酸素生成 / 準安定相 / 急冷処理 / 人工光合成
研究開始時の研究の概要

半導体光触媒を用いた水分解によるソーラー水素製造は,資源・エネルギー・環境問題を解決するための重要な研究課題である。光触媒の高活性化には,「バンドギャップの狭窄化」および「光励起キャリヤの再結合の抑制」が不可欠である。申請者は,光触媒の結晶構造の歪みの解消がこれらの要因に対して正に働くことに着目した。そのなかでも歪みの少ない準安定相を有する新規水分解光触媒を開発し,高活性化を目指すことが本研究の目的である。申請者の研究グループで独自に開発された有望な種々の水分解光触媒材料に対して,急冷処理を施すことで準安定相を有する高活性な新規水分解光触媒の開発を行う。

研究成果の概要

合成したAgTaO3を電気炉を用いて1073 Kでアニール処理を行い,3時間後に粉末を取り出し,液体窒素を用いて急冷処理を行った.取り出した粉末のX線回折パターンを調べたところ,trigonal相由来のパターンの分裂が緩和されていた.このことから,急冷処理によって結晶相の変化が示唆された。
可視光酸素生成光触媒として報告例のないAgMVO4(M=Mg,Ca,Mn,Zn)およびAg2Zn(VO3)4を合成した後,可視光照射下における犠牲試薬を含む水溶液からの酸素生成を調べたところ,AgMnVO4以外の試料は活性を示し,なかでもAgMgVO4がもっとも高い活性を示した.

研究成果の学術的意義や社会的意義

合成したAgTaO3を急冷処理を施すことで結晶構造の歪みを解消することができる可能性が示唆された.まだ詳細なキャラクタリーゼーションが必要な段階ではあるが,通常の加熱・降温処理では得られない新規材料が合成できる可能性に期待がもたれる.
また,新規の可視光酸素生成光触媒としてAgMVO4(M=Mg,Ca,Zn)およびAg2Zn(VO3)4を開発することができた.なかでもAg2Zn(VO3)4は可視光領域のほぼ全域の波長を吸収することができる点において有望である.最終的な目標である太陽光を有効に利用できる可視光酸素水素生成光触媒の開発に期待がもたれる.

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 水分解および水を電子源とした二酸化炭素還元のための人工光合成光触媒の開発2023

    • 著者名/発表者名
      山口友一,海谷恭平,川本寛真,植木義也,八木橋克,工藤昭彦
    • 学会等名
      第42回光がかかわる触媒化学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 新規可視光応答性酸素生成バナジン酸銀系光触媒の開発2023

    • 著者名/発表者名
      山口友一,工藤昭彦
    • 学会等名
      第131回触媒討論会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 資源・エネルギー・環境・健康問題の解決を目指した光触媒の開発と応用2022

    • 著者名/発表者名
      山口友一
    • 学会等名
      山口地区化学講演会-触媒・溶液・合成化学の最先端-
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi