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ピロリン酸依存性プロテインキナーゼの探索とその構造機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K14825
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38030:応用生物化学関連
研究機関東京大学

研究代表者

永田 隆平  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任助教 (10836703)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワードキナーゼ / ピロリン酸
研究開始時の研究の概要

タンパク質のリン酸化は、生物にとって普遍的な翻訳後修飾の一つである。その反応は、多くの場合プロテインキナーゼがATPのリン酸基を別のタンパク質へ受け渡すことで起こる。一方、糖や酢酸の代謝ではATPでなく無機リン酸が2つ繋がっただけの化合物(ピロリン酸)をリン酸基供与体基質として用いるキナーゼが見つかっている。本研究では、申請者が考案した探索方法によってゲノム情報からピロリン酸依存性プロテインキナーゼを見つけ出し、その機能や反応機構を解明することを目指す。この研究により、新しい視点でのタンパク質翻訳後修飾の研究が可能になると考えられる。

研究実績の概要

タンパク質のリン酸化は、キナーゼがATPから基質タンパク質へとリン酸基を受け渡すことで起こり、細胞内でのシグナル伝達に関わる重要な生体反応の一つである。一方、糖代謝などではATPでなくピロリン酸(PPi)をリン酸基供与体に用いるキナーゼが存在する。そこで本研究では、申請者が考案した探索方法によってゲノム情報からPPi依存性プロテインキナーゼを見つけ出し、その機能や反応機構を明らかにすることを目指す。
前年度に行ったin silicoスクリーニングに加えて、本年度は偽キナーゼに注目した候補遺伝子の探索を行った。偽キナーゼは、キナーゼとアミノ酸配列の相同性を示すものの、活性に必要なモチーフを少なくとも1つ欠いているタンパク質のことで、この中には通常のキナーゼとは異なる酵素活性を示すものが見つかっている。偽キナーゼの中には大腸菌での発現系や精製手順が確立されているにも関わらず、活性が未知のままのものも存在するため、そのようなタンパク質であればin vitroでの機能解析がすぐに始められると考え候補遺伝子に加えた。次に、集めた候補遺伝子についてリン酸基供与体への特異性を調べるために、熱シフトアッセイの実験系を構築した。この実験は、基質などの結合に伴って酵素の熱安定性が向上することを利用して、基質特異性を調べられる。初めに、ATP依存的であることが知られているキナーゼを用いて、ATP、ADP、PPi存在下での熱安定性を調べた。その結果、ATP存在下でのみ熱安定性が向上し、実験系が正しく動くことを確かめられた。現在、候補タンパク質の精製条件の検討や熱シフトアッセイの条件検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

偽キナーゼに注目することで発現条件や精製条件の検討時間を一部は短縮できた。しかし、それでも酵素の精製や熱シフトアッセイの条件検討が必要になり、目的のPPi依存性プロテインキナーゼの同定にはまだ至っていない。そのため、ここまでの進捗状況は遅れていると判断した。

今後の研究の推進方策

当初はin silicoスクリーニングで見つかってきた遺伝子について大規模にin vitroスクリーニングを実施する予定であったが、計画よりもin vitroでの実験に時間がかかっているため、今後はこれまでに見つけている候補遺伝子についてのin vitro実験に注力する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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