研究課題/領域番号 |
22K14827
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
竹谷 皓規 富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 特命助教 (50825312)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ラマン分光法 / DNB解析 / 炎症細胞モデル / 遷移点解明 / DNB理論 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞の状態が変化する瞬間、細胞は不安定な状態を一度介してから変化する。この遷移点は従来のバイオマーカーでは同定することが難しい。細胞を破壊することなく連続で計測可能な光技術であるラマン分光法と、動的バイオマーカーを観測し、状態の「揺らぎ」を調べることができる数理的解析である動的ネットワークバイオマーカー(DNB)理論を組み合わせることで、細胞の遷移点を解明することを目的とし研究を進める。
|
研究成果の概要 |
当初目標としていた、ラマン分光法とDynamical Network Biomaker(DNB)理論による揺らぎ解析の組み合わせ技術を用いることで、炎症刺激を与えたマウスマクロファージ細胞が特定の時点で揺らいでいることを確認した。細胞が揺らいだ時点が正しいか複数回による再現性確認実験による検証を行い、細胞遷移状態の時点を特定することに成功した。本成果を複数の学会で発表を行い、現在は細胞遷移状態において炎症刺激を与えた細胞にどのような変化が生じているのかを従来解析法を用い明らかにし、論文化を目指している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Dynamical Network Biomaker(DNB)理論は様々な状態が移行する際の予兆を揺らぎとして検出できることが分かってきており、生命現象においても適応が期待されていた。本研究はDNB理論とラマン分光法と組み合わせることで、実際の生命現象において揺らぎを観測し遷移点を特定できた、DNB理論を実用化できた例となる。検出された炎症細胞の遷移点はこれまでの炎症の研究で着目されていない時点であり、DNB理論とラマン分光法の組み合わせは、知られていた生命現象に対し新たな知見を与える技術であると言える。
|