研究課題/領域番号 |
22K14829
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大久保 周子 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (90920893)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | iPS細胞 / 環状RNA / 翻訳 / 多能性幹細胞 / 非標準的翻訳 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、標準的な翻訳とは異なる形の翻訳:非標準的翻訳機構によって多くのタンパク質が生成されていることがわかってきた。本研究では、非標準的翻訳を受ける分子として、環状RNAおよびその翻訳産物がヒト多能性幹細胞の自己複製能に関与するのか、その役割は何かを明らかにすることを目的とする。その為に、多能性幹細胞に存在する環状RNAとその翻訳産物を網羅的に同定し、遺伝子発現の多階層的なデータベースを作成する。さらに、スクリーニングによって自己複製能に関与する環状RNAとその翻訳産物を同定し、分子メカニズムを明らかにする。非標準的翻訳、特に環状RNAバイオロジーはまさにこれから発展する分野であり、本研究はその基盤となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、通常のRNAが受ける標準的な翻訳とは異なる非標準的翻訳を受ける分子として、環状RNAおよびその翻訳産物がヒト多能性幹細胞の自己複製能に関与するかを明らかにすることを目的としている。昨年度はヒト多能性幹細胞を用いて約6500種環状RNAを網羅的に同定した。本年度は翻訳されている環状RNAに絞り込むために、スクロースグラジエント解析と環状RNA-sequencingを組み合わせ、リボソームと結合している環状RNAの同定を試みた。しかし、必要とされるRNA量の限界やスクロースの混入によって、精確にリボソームが結合しているRNAが濃縮できていない可能性が示唆された。より改良を行っている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により今まで説明できなかった生命現象のメカニズムに迫る基盤を創出することが可能となる。本研究によってゲノムワイドな環状RNA解析が可能であることが証明できれば、疾患や老化、細胞の運命決定、ヒト以外を対象として同様の解析を行うことで、疾患メカニズム解明や治療法の開発、発生や進化の研究に繋がることが期待され、その波及効果は大きい。
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