研究課題/領域番号 |
22K14845
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高橋 知衣 北里大学, 北里大学保健衛生専門学院, 講師 (20594104)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | NASH / NAFLD / ビタミンE / トコトリエノール / 脂肪肝 / スフェロイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、肝実質細胞であるHepG2細胞と肝星細胞であるLX-2細胞の共培養系において三次元スフェロイドを形成させ、そこに脂肪酸並びにフルクトースを添加することで三次元NASHモデル細胞を構築する。さらに、構築したNASHモデル細胞を用いて、これまで申請者が着目してきたビタミンE同族体がNASHの指標(肝脂質蓄積、小胞体ストレス、アポトーシス、炎症、線維化)に対して改善効果を示すかを明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
HepG2細胞にて脂肪酸とフルクトースの併用による脂質蓄積への影響を評価した結果、フルクトース非添加条件下ではオレイン酸とパルミチン酸の当量混合物(200μM)添加によって細胞内脂質が有意に上昇したが、フルクトース添加条件下では脂肪酸混合物添加による細胞内脂質の上昇は認められなかった。続いてHepG2とLX-2との共培養系スフェロイドにおける脂肪酸混合物添加条件下でのγ-トコトリエノールの影響を評価した。しかし、脂肪酸添加によるNASH各種指標への影響がみられなかったため、改良したNASHモデル細胞におけるトコトリエノールの効果の解明は今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NAFLDのうち10~20%がNASHと推定され、脂肪化に加えて壊死、炎症、線維化を伴い肝硬変や肝がんへ進行しやすいため、効果的な薬物療法の開発が望まれる。NAFLD患者に対するトコトリエノールの臨床試験は数件報告されているものの、エビデンスが不十分であるためヒト細胞を用いた十分な基礎研究が必要である。本研究ではNASHモデル細胞の構築が難航してトコトリエノールの効果を明らかにするに至らなかったが、今回得られた知見を今後の研究に活かし、ビタミンE同族体のNASHに対する効果の解明を引き続き行いたい。
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