研究課題/領域番号 |
22K14857
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 桐蔭横浜大学 |
研究代表者 |
蓮沼 裕也 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 講師 (70643013)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 薬剤耐性菌 / AMR / floR / b-ラクタマーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトから臨床分離される菌株において、薬剤耐性遺伝子が家畜や食品由来株から水平伝播、拡散したことを示唆するマーカー耐性遺伝子として、floR およびqnr に着目し、その保有菌株の分子疫学的特徴と薬剤耐性獲得能を明らかにすることを目的とする。家畜や食品から新たな薬剤耐性菌の流入を早期に検出し制御するため、臨床において問題とされない抗菌薬に対する耐性遺伝子に着目して、潜在的なヒト環境への拡散や耐性化を証明する。家畜からヒトへ薬剤耐性菌が拡散したことを示唆する耐性遺伝子マーカー保有株を対象に、全ゲノム解析、接合伝達や抗菌薬選択圧による耐性化を証明し、新たな薬剤耐性菌の分子生物学的特徴を明らかにする。
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研究実績の概要 |
家畜や食品から新たな薬剤耐性菌の流入を早期に検出し制御するためには、ヒトの治療に用いられず、臨床において問題とされない抗菌薬に対する耐性遺伝子に着目して、潜在的なヒト環境への拡散やそれに伴う耐性化を証明する必要がある。そこで、ヒトから臨床分離される菌株において、薬剤耐性遺伝子が家畜や食品由来株から水平伝播、拡散したことを示唆するマーカー耐性遺伝子として、floRおよびqnrに着目して、その保有菌株の分子疫学的特徴と薬剤耐性獲得能を明らかにすることを目的とする。 市販鶏ひき肉をサンプルとしたとき、floR遺伝子保有腸内細菌目の汚染率が100%だったことから広く家畜から食肉加工流通経路に分布していることが示唆された。保有菌種は90%以上がEscherichia coliであったが、その他の腸内細菌木細菌も保有していた。これらの結果については、収集した菌株の全ゲノム解析まで終了した時点で、論文の執筆を行う予定である。一方で、フロルフェニコールのみで選択圧をかけると広域セファロスポリン耐性株は検出されなかった。そこで選択剤としてセフォタキシムを加えて2薬剤で菌株収集したところ、約30%のサンプルで菌株を収集できている。このことから、市販食肉はfloR遺伝子保有細菌にほぼ恒常的に汚染されていて、そのうち一部の汚染菌はヒト臨床に影響を与えるb-ラクタマーゼ遺伝子を保有していることが考えられる。今後は、floR保有菌株の全ゲノム解析により分子疫学的関係性を明らかにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022-2023年度は収集した菌株の薬剤感受性、全ゲノムシークエンス解析ならびに接合伝達能の評価を行う予定であったが、薬剤感受性のみが完了している。収集検体は70件ほどになっており、順調に菌株収集は進んでいる。収集された菌株は、ほぼ全てでfloR保有を確認しており、その点は研究開始前からの想定通りである。なお、50件の検体では、ほぼ100%でfloR保有菌株の汚染が確認された。今後は、収集菌株のゲノム解析と接合伝達能について明らかにしていく。
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今後の研究の推進方策 |
現在、申請から若干遅れて研究が進んでいるが、最終年度の2024年度は全ゲノム解析ならびに接合伝達能の評価を重点的に行なっていく。
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