研究課題/領域番号 |
22K14918
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
栗原 洋介 静岡大学, 農学部, 特任助教 (70814359)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 枯死木 / 哺乳類 / 節足動物 |
研究開始時の研究の概要 |
森林生態系の安定性や森林動態を理解するうえで、枯死木をめぐる生物間相互作用ネットワークに関する知見を蓄積する重要性は日に日に増している。本研究課題は、これまで見逃されてきた枯死木―節足動物―中大型動物の関わりに着目し、中大型動物が枯死木分解や枯死木に生息する節足動物にあたえる影響を明らかにすることを目的とする。具体的には、中大型動物がどのような枯死木依存性節足動物を捕食し、また枯死木の破壊や移動などの生息場所の改変を通してどのような枯死木依存性節足動物に影響するかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、中大型動物による採食行動が枯死木に生息する節足動物群集にあたえる影響を解明することである。そのために、中大型動物の食性調査と節足動物群集調査を行い、中大型動物による捕食がどのような枯死木依存性節足動物に影響するかを特定する。また、RFID タグを活用した枯死木の追跡調査、自動撮影カメラを用いた中大型動物の行動調査および節足動物群集調査を行い、中大型動物がどれくらい枯死木を移動させるか、それに伴う枯死木の周辺微環境の変化が枯死木依存性節足動物群集を変化させるかを検討する。 本年度は枯死木に生息する節足動物相調査および哺乳類の食性調査のための糞サンプル収集を行った。これにより、どのような枯死木にどのような節足動物が生息しているかについてのデータを得て、中大型動物による捕食の間接的な影響(枯死木が破壊されることによる生息場所の喪失)を受ける節足動物種について検討した。また、将来実施するゲノム分析用の試料(節足動物サンプル)を得ることができた。 屋久島における枯死木バイオマスのモニタリングと自動撮影カメラを用いた動物調査を継続実施した。2020 年に設置した調査区のうち、まだ材の分解が完了していない調査区を対象とし、どんな動物が枯死木を訪問・破壊するか、枯死木の体積減少に動物の行動が影響するかについてのデータを収集している。前課題で設置した調査区であるが、本課題の礎となる重要なデータであるため、モニタリング完了までデータ収集と調査区のメンテナンスを継続する。 計画段階では国内 4 ヶ所で調査を行うことを予定していたが、予算の都合で調査地を屋久島と静岡大学演習林に限定することとした。これまで活動経験のある調査地に予算と調査努力を集中させることで、効率的な調査を行うとともにロバストな結果を得る。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
RFID タグの選定と納品に想定以上の時間がかかり、枯死木の追跡調査に着手することができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降も節足動物群集調査および哺乳類の食性調査のための糞サンプル収集を継続するとともに、収集した糞サンプルの内容物分析をすすめる。また RFID タグを活用した枯死木の追跡調査に着手する。
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