研究課題/領域番号 |
22K14926
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40020:木質科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
馬 特 名古屋大学, 生命農学研究科, 特任講師 (70824316)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 木材乾燥 / NIR-HSI法 / X線CT法 / 有限要素法 / AI学習 / 3次元シミュレーション技術の開発 / 含水率の可視化 / 近赤外ハイパースペクトラルイメージング法 / 乾燥過程のモデル化 / 有限要素 / 水分移動機構 / ひずみおよび割れ / 分光イメージング手法 / X 線CT撮影 / 機械学習 / 木材乾燥過程のモデル化 / 変形および割れの予測 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、分光情報と空間情報を同時に獲得できる近赤外ハイパースペクトラルイメージング法(NIR-HSI)を用いて、様々な乾燥条件下の木材内部の自由水・結合水分布を可視化することにより、熱および水分拡散係数から木材乾燥過程をモデル化する。さらに、乾燥応力によって生じた木材試料の変化を観察し、有限要素法および人工知能(AI)による変形および割れの予測アルゴリズム開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-HSI)法によって得られた材内の水分布の可視化結果を元に、パラメータを調整して再現性が高い木材乾燥モデルの構築に成功した。このモデルでは①乾燥時には密度が高い部位の乾燥速度が遅いこと、②脱水が進むにつれて木材試料の表層が大きな勾配が生じることなどの特徴が実測値と一致していることを確認した。また、X線マイクロCT画像から木材の水分移動をシミュレーションできた。さらに、X線CT法によって得られる材の変形情報に、有限要素法やAI学習などを適用して木材乾燥および変形の予測モデルの構築にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木材乾燥過程における水分移動メカニズムは非常に複雑であり、自由水・結合水移動にともなう含水率変化に起因する変形、割れなどの材料特性変化の解明には、高い空間分解能で迅速に材内の水分分布を測定できる手法の開発が重要である。本研究では、近赤外ハイパースペクトラルイメージング(NIR-HIS)法よって得られた材内の水の分布情報、およびDIC法やX線CT法によって得られた材の変形情報に、有限要素法やAI学習などを適用して、木材の乾燥過程における3次元水の分布および材の変形を正しくシミュレーションできた。これにより、含水率の変動による材の割れ発生メカニズムの解明や、最適な乾燥条件確立が期待できる。
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