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サクラマス養殖の防疫に向けたプロテオーム解析による混合感染の重症化メカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K14942
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分40030:水圏生産科学関連
研究機関地方独立行政法人北海道立総合研究機構

研究代表者

西川 翔太郎  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 さけます・内水面水産試験場, 主査 (80845727)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード魚病 / 混合感染 / サクラマス / サケ科魚類 / 伝染性造血器壊死症ウイルス / 細菌性冷水病菌 / 伝染性造血器壊死症 / 細菌性冷水病 / プロテオーム解析
研究開始時の研究の概要

北海道内のサクラマス増養殖では、伝染性造血器壊死症及び細菌性冷水病の混合感染症による死亡被害が近年増加しており、本症の防疫が喫緊の課題である。本研究では、伝染性造血器壊死症及び細菌性冷水病の混合感染を受けた試験魚について、両病原体量や魚類の主要免疫器官である腎臓におけるタンパク質の発現動態を網羅的に解析し、混合感染症の発症と重症化のメカニズムを解明する。また、そこで得られたタンパク質発現動態の情報から宿主内で起こる一連の病態変化モデルを構築し、混合感染症を効果的に防疫するための対策を考察し防疫指針を確立させる。

研究実績の概要

サクラマス幼魚に対し病原体2種(冷水病菌および伝染性造血器壊死症ウイルス)を用いた人為的混合感染試験を実施した。冷水病菌および伝染性造血器壊死症ウイルスに単体感染させた区ならびに両病原体に混合感染させた区を設定し、注射法により腹腔内に感染させ経時的に観察した。その結果、各種病原体に単体感染した区に比べ、2種類に混合感染した区の方が死亡率が増加するとともに発病するまでの期間が短く、なおかつ劇的に死亡することが明らかとなった。このことからサクラマスにおいて冷水病菌と伝染性造血器壊死症ウイルスの混合感染は重症化を引き起こすことが示された。加えて、同様の感染試験を実施して単体感染による死亡魚と混合感染による死亡魚の腎臓において発現しているタンパク質を網羅的に解析した。その結果、単体感染ならびに混合感染することにより免疫関連タンパク質や代謝関連タンパク質等の発現が変化していることが明らかとなった。しかしながら、単体感染と混合感染では腎臓における発現タンパク質の違いは認められず、重症化に寄与する要因はタンパク質以外のところにある可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

感染試験に用いる予定だったサクラマスに細菌性冷水病が自然発症してしまい、新たな試験供試魚を用意しなければならなくなった。そのため感染試験の実施が予定よりも遅れている。加えて、重症化の要因を探るために実施したプロテオーム解析の結果から研究の方向性を再検討する必要が生じた。

今後の研究の推進方策

混合感染による重症化を低減する方法を検討する。具体的には、現在使用が認められている水産用医薬品(細菌性冷水病菌に対する抗菌薬)を投与し、体内の冷水病菌数を低減させることにより死亡率を低減できるかを感染試験により検討する。また、混合感染時および単体感染時の体内の病原体量を測定し、重症化と病原体量の推移の関連性を明らかにする。
単体感染および混合感染時の腎臓における発現タンパク質に差は認められなかったことから、現在はトランスクリプトームレベルで差がないかを調べている。もし差が認められる転写物があった場合には、定量PCR法等により該当遺伝子を経時的に観察し重症化との関連性を明らかにする。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Co-infection with Infectious hematopoietic necrosis virus and Flavobacterium psychrophilum in masu salmon (Oncorhynchus masou))2023

    • 著者名/発表者名
      Shotaro Nishikawa・Shinya Mizuno
    • 学会等名
      The 11th International Workshop on Salmonid Smoltification
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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