研究課題/領域番号 |
22K14970
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
戸田 清太郎 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (60893104)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 植物生体情報計測 / 自動アノテーション / クロロフィル蛍光画像計測 / ディープラーニング / 物体検出 / 茎伸長計測 |
研究開始時の研究の概要 |
深層学習における教師データの生成(アノテーション)は,一般的に人手で行われるがそのコストが膨大であることが解決すべき課題としてある。 他方,アノテーションする際,人間は検出対象物を形状や色に基づいて範囲選択する。植物が検出対象である場合も,その形状や色に基づいてアノテーションするが,それら以外にも植物特有または植物の器官毎に異なる生理現象を画像計測することで,検出対象物を植物生理に基づいて範囲選択できる可能性がある。 そこで,植物の生体情報画像計測を行い,形状や色以外にも植物の生理現象を用いてアノテーションを効率化,自動化する手法を開発する。
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研究実績の概要 |
本研究では、深層学習における教師データの生成(アノテーション)にかかる時間的、労力的コストを解決すべく農学的知見を用いた解決方法を開発する。具体的には、植物生体情報画像を用いることで、アノテーションを効率化、自動化する手法を開発することを目的とする。本年度は、日単位茎伸長計測に活用可能な汎用的植物茎頂検出モデルの開発を行った。これは、列状に栽培されているトマト個体群を水平方向にスキャンして得られたクロロフィル蛍光動画に対し、植物体高さの分布を解析することで自動アノテーションを行うものである。自動アノテーションの結果得られた教師画像は215枚であり、その精度はPrecision 0.75、Recall 0.75、F-measure 0.75であった。得られた教師画像で訓練した茎頂検出モデルの精度はPrecision 0.97、Recall 0.96、F-measure 0.96であった。他方、手動でアノテーションした教師画像272枚を用いて訓練した茎頂検出モデルの精度はPrecision 1.00、Recall 0.99、F-measure 0.99であった。この結果により,開発した自動アノテーション手法によってトマト個体群の手動アノテーションを代替可能であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の交付申請書に記載した「研究の目的」および「研究実施計画」におおむね沿った研究を遂行できている。具体的には下記の内容を遂行した。 1.列状に栽培されているトマト個体群を水平方向にスキャンして得られたクロロフィル蛍光動画に対し、植物体高さの分布を解析する自動アノテーション手法を開発した。 2.開発した自動アノテーション手法を用いて茎頂検出モデルを作成し、手動アノテーションを代替可能であることを示した。
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今後の研究の推進方策 |
当初の交付申請書に記載した「研究の目的」および「研究実施計画」に沿った研究を遂行する。具体的には下記の内容を実施する。 1.開発した植物茎頂検出モデルを異なる複数の作物に対して適用し精度検証とモデルの精度向上に取り組む。 2.ピクセル 単位の植物器官アノテーション手法の開発を行う。 3.植物の検出に特化した[植物生体情報事前学習済みモデル]を開発する。
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