研究課題/領域番号 |
22K14987
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 協同乳業株式会社研究所 |
研究代表者 |
久米 愛子 協同乳業株式会社研究所, 研究所, 研究員 (30782536)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ポリアミン / 母乳 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリアミンは生体内で様々な働きを有する生理活性物質である。動物自身が産生する内因性ポリアミンの他に、食餌や腸内細菌の代謝産物由来の外因性ポリアミンが動物体内で作用する。ポリアミンは母乳にも含まれており、特に分娩後早期に高濃度で検出される。母乳中のポリアミンは、新生児の腸管組織の成熟に関与すると考えられているが、詳しいメカニズムや腸管以外での作用は不明である。本研究は、マウスを用いてポリアミンの泌乳における役割や母乳中ポリアミンの由来を明らかにし、さらに仔マウスの発育や発達に対する母乳由来ポリアミンの作用を解明する。
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研究実績の概要 |
ヒト母乳の組成は非常に多様であり、食事やライフスタイルなど様々な要因の影響を受けることが知られている。ポリアミンは、生体内に普遍的に存在する生理活性物質であり、動物自身が合成するほか、食餌や腸内細菌の代謝産物からも供給され、細胞増殖やオートファジー誘導作用、遺伝子発現調節などといった様々な作用を有する。母乳中にもポリアミンは含まれているが、母体内ポリアミンの泌乳や母乳成分、子の発育・発達における作用には不明な点が多くある。 本年度は、マウスを用いて泌乳期における低ポリアミン状態の影響を検討するために、母マウスの体内ポリアミン濃度を低下させる方法を確立し、母乳成分の分析や離乳までの仔マウスの体重増加の推移を調査した。 体内ポリアミン濃度低減処理として、difluoromethylornithineの皮下投与によりマウスのポリアミン合成を阻害し、低ポリアミン飼料の給餌により食餌由来ポリアミンの供給量を低下させた。本処理を産後1日目から行った結果、母マウスの体重にコントロール群との差はなかったものの、仔マウスの体重増加に鈍化が認められた。また、産後10日目と14日目に採取した母乳を用いて簡易的なスクリーニングを行ったところ、アミノ酸や脂質量にコントロール群との差はなく、乳腺サイズにおいても体内ポリアミン濃度低減処理の有無による顕著な差は認められなかった。現在、他の成分や遺伝子発現などを解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分析に十分な量のサンプルの採取に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
現在進行中の母乳の解析と並行して、仔マウスの離乳前後の発育・発達の評価を行う。
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