研究課題/領域番号 |
22K14996
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 酪農学園大学 |
研究代表者 |
権平 智 酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (80795089)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 乳房炎 / アミノ酸 / 常在細菌叢 / 乳腺上皮細胞 / 白血球 |
研究開始時の研究の概要 |
「乳房炎」は酪農業において発生率が高く最も経済的損失の大きい乳腺の感染症である。常在細菌叢の代謝産物であるアミノ酸が免疫系を活性化させ、感染症に対する抵抗性が増強されることが報告されている。しかしながら、ウシ乳腺腔内において形成されている常在細菌叢が「乳房炎」に対して免疫システムとどのように関与しているかは明らかとなっていない。 本研究は乳腺感染の効果的な制御を目標に、乳腺内のアミノ酸レベルと常在細菌叢の解析から、これまでにない乳腺感染に対する新規の防除対策技術構築に向けた基礎的ならびに応用的研究を企てるものである。
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研究実績の概要 |
「乳房炎」は酪農業において発生率が高く最も経済的損失の大きいウシの感染症である。常在細菌叢の代謝産物であるアミノ酸が宿主の免疫を修飾することで、感染症に対する抵抗性が増強されることが報告されている。しかしながら、ウシ乳腺腔内において形成されている常在細菌叢が「乳房炎」に対して免疫システムとどのように関与しているかは明らかとなっていない。本研究は乳腺感染の効果的な制御を目標に、ウシ乳腺の常在細菌とアミノ酸が構築している免疫制御システムを明らかにし、乳腺感染に伴う白血球の機能の免疫学的制御機構を解明することを目的としている。昨年度に引き続き、乳腺内および末梢血液中の遊離アミノ酸レベルを明らかにするとともに、乳腺組織のアミノ酸トランスポーターの発現調節機構を解析することで乳腺免疫に対する機能修飾条件を明らかにする実験を継続中である。さらに、乳房炎の際に動員される白血球である好中球の機能にも着目し、必須アミノ酸が好中球の免疫機能に及ぼす影響について検討している。 前年度の結果より、乳房炎を発症しているウシ乳腺腔内の乳汁における遊離アミノ酸レベルは健康な乳汁の遊離アミノ酸レベルとは異なる結果が得られている。この中でアルギニンは好中球の活性酸素産生能を増強させることが明らかとなった。またこれらの結果に基づいて、乳腺組織におけるアミノ酸トランスポーターの発現機構を明らかにすることを検討している。これら一連の研究によって、ウシ乳房炎においてアミノ酸が乳腺腔内の免疫制御システムに及ぼす影響を解明することができると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アミノ酸トランスポーターの発現解析は現在進行中であり、遺伝子発現解析では乳腺組織と乳腺上皮細胞、さらには好中球においてアミノ酸トランスポーター発現を検討している。乳腺上皮細胞の初代培養分離細胞を使用して前年度に引き続きアミノ酸トランスポーター発現解析の研究を進めていく予定である。乳汁および血液中の遊離アミノ酸レベルの定量もデータを蓄積しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
アミノ酸トランスポーターの解析は現在進行形で進んでおり、常在細菌叢解析のデータ解析から健康な乳腺腔内の菌叢と比較して乳房炎に関連する菌叢が明らかになり、これらの菌叢の機能解析についても解析を行なっている。乳腺組織のアミノ酸トランスポーター発現解析は引き続き実施していく予定である。さらに今後の方針として白血球の免疫機能評価、特に好中球の機能評価を進めていく予定である。
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