研究課題/領域番号 |
22K15002
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中野 令 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (60755619)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 比較オミクス解析 / 神経リプログラミング / 低分子化合物 / リプログラミングバリア / 脱分化脂肪細胞 / PROTAC / イヌ・ヒト比較オミクス / 慢性脳梗塞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、他動物種(イヌ)とヒトの比較オミクス解析情報から神経分化の障壁となる負のフィードバック機構を明らかにし、標的タンパク質分解化合物(PROTAC)を応用することで、遺伝子導入フリーで安全なPROTAC型神経分化システムを確立することである。 本研究成果によって、従来の遺伝子導入法や高濃度の化合物による危険性を減らすことができ、難治性神経疾患に対する安全な神経移植療法が実現可能となる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、他動物種(イヌ)とヒトの比較オミクス解析情報から神経分化の障壁となる負のフィードバック機構を明らかにし、新規低分子化合物合成技術を応用することで、遺伝子導入フリーで安全な神経分化システムを確立することである。 本研究成果によって、従来行われていた遺伝子導入法や高濃度の化合物による危険性を減らすことができる。その結果、難治性神経疾患に対する安全な神経移植療法が実現可能となる。また、本研究計画の特色である比較オミクス解析情報と低分子化合物による誘導法の融合は、細胞の分化に関与する多くの未知機能タンパク質の網羅的解析を可能とし、任意の生理機能をもった移植細胞を作成できるようになることが期待できる。 申請者は、過去の研究で比較オミクス情報の違いに焦点を当てて研究を進めてきた。本研究では、申請者らが樹立したイヌとヒトの比較オミクス情報の共通点に焦点を当て、バリア因子を明らかにすることを試みた。さらに、低分子化合物による誘導法を応用しバリア因子による負のフィードバック機構を解除することで、ヒト脱分化脂肪細胞の不可逆的な神経分化を達成する。本研究で開発する比較オミクス解析情報と低分子化合物による誘導法を融合したアプローチは、神経細胞のみならずヒト細胞種を任意の細胞へ直接変換するためのブレイクスルーとなる。また、難治性神経疾患に対する神経移植を実現するための基礎技術を創出することが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
神経リプログラミングに必要な基本構造をもつ新規化合物の合成に成功したため。
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今後の研究の推進方策 |
ヒト脱分化脂肪細胞におけるバリア因子の分解誘導による神経リプログラミングシステムを確立するため、ニューロフィラメントなどの神経マーカーの発現やカルシウムイメージングやパッチクランプなどの細胞機能解析を行う。
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