研究課題/領域番号 |
22K15003
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
米満 研三 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 研究員 (60902997)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ネコヘルペスウイルス / 受容体 / 宿主特異性 / モノクローナル抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
ネコヘルペスウイルス1型(FHV-1)は非常に宿主域が狭く、ネコ科動物またはネコ科由来培養細胞のみに感染することが知られている。ウイルスの宿主域を規定する因子の一つとして、ウイルスの細胞への侵入に関与する受容体が挙げられる。本研究では、作製したモノクローナル抗体を用いてFHV-1の狭い宿主域を規定していると考えられる受容体を同定し、その機能解析を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、未だ明らかになっていないネコヘルペスウイルス(FHV-1)の受容体を同定し、機能解析することを目的とする。作製済みのモノクローナル抗体について、CRFK細胞へのFHV-1の感染を阻害することが分かっていることから、CRFK細胞のcDNAを用いた遺伝子同定を行なった。CRFK細胞のcDNAライブラリーをpMXプラスミドに組み込み、plat-GP細胞にトランスフェクションすることで発現用のレトロウイルスを作製した。P3U1細胞にレトロウイルスを感染させ、抗体を貼り付けたプレートを準備し、パンニング法により細胞を選択した。選択した細胞からPCRにより導入したDNAを増幅を試みたが、ほとんどの細胞で増幅されなかった。増幅された検体について配列を確認したが無関係と考えられる遺伝子であった。非得意的に細胞がプレートに接着したことから、使用する細胞や培養方法について検討が必要と考えられる。FACSによる細胞の選択も試みたがうまくいかなかった。FACSを用いた方法では複数回にわたる培養、ソーティングを実施したが陽性細胞が増えてくることはなかった。cDNAの作製方法や、用いる細胞などについて検討を行う予定である。 これまで使用していたCRFK細胞、FL74細胞、fcwf-4細胞にに加えて新たにネコ舌由来Fc3Tg細胞を入手しネコヘルペスウイルスの感染性を確認した。それぞれの細胞について抗体との反応性やFHV-1の感染性に差があるので、実験の目的に合わせて最適な細胞を選択する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1年目の目的としていた分子の同定がまだできていないが、使用する細胞についての解析や同定を行う準備ができたことから、「やや遅れている」とした。 cDNAライブラリーを発現する細胞を用いた今回の方法では受容体遺伝子を決定することができなかった。パンニング法においては非特異的にプレートへの細胞の接着があったことで、効率的な選択が行えなかった可能性がある。遺伝子発現解析では、cDNAの作製に用いる細胞や作製方法、発現プラスミドや発現させる細胞の選択などの改善点が考えられる。 免疫沈降法による同定についても試みているが、十分なタンパク量を得ることができておらず質量分析まで進めていない。抗体の結合力が弱い可能性、細胞の状態により発現量に差がある可能性などを考慮し条件検討を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
モノクローナル抗体と結合する分子の同定を進める。これまではCRFK細胞を主として分子の同定を行なっていたが、FL74細胞でより強く抗体が反応することが分かったので、FL74細胞を使用した同定を行う。ウイルスの感染性、抗体との反応性などについて様々な細胞で調べて有用な細胞を見つけたい。また、目的分子の受容体としての役割を明らかにするためにFHV-1の各種糖タンパク質を発現するプラスミドを作製し、抗体との感染阻害の競合などについて調べていく予定である。
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