研究課題/領域番号 |
22K15023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小林 芳彦 京都大学, 医生物学研究所, 助教 (10919145)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 組織リモデリング / 卵巣ホルモン / 皮膚 / 卵巣ステロイドホルモン / 妊娠 / 女性ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
生殖器官の機能調節に重要である卵巣ステロイドホルモンは、非生殖器官の機能に影響を及ぼすであろうか。その問いの答えはイエスであると考えられており、この論拠として生理学的・病理学的に認められる性差や、妊娠期に特有の生理現象・疾患など、間接的証拠が多く存在する。卵巣ステロイドホルモンの核移行型受容体はクロマチンに結合して転写調節因子として機能する。本研究では、非生殖器官の組織リモデリングにおける卵巣ステロイドホルモンの直接的ターゲットを明らかにし、様々なライフステージで起こる女性の非生殖器官における変化への理解を深めることを狙う。
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研究成果の概要 |
卵巣ステロイドホルモンは、子宮内膜や卵管においては組織リモデリングにも役割を果たすことが知られる。それではこれら卵巣ステロイドホルモンは、非生殖器官の機能には影響を及ぼすであろうか。本研究プロジェクトでは、妊娠期の皮膚リモデリングに光を当てた。本研究において、これまでに定義されたことのない細胞群が妊娠期腹部真皮組織に出現することを明らかにした。この細胞群には卵巣ステロイドホルモン受容体が発現し、その下流のシグナルが活性化していることが明らかとなった。また当該細胞はメカノトランスダクションを媒介し、妊娠期皮膚リモデリングに寄与することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、非生殖器官である皮膚が妊娠期に卵巣ホルモンの影響を受けることを明らかにした。血中卵巣ホルモン濃度は妊娠期のみならず、生涯を通して女性の体内で変化することから、妊娠期以外においても皮膚やその他器官・組織が影響を受け、組織のリモデリングなどを誘導する可能性がある。研究代表者としては、本研究を受け、妊娠期のみならず男女で有病率・重症化率等の異なる疾病に関する研究などにもつなげていきたいと考えている。
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