研究課題/領域番号 |
22K15054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
村上 千明 千葉大学, 大学院理学研究院, 特任助教 (20908909)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ホスホリパーゼC / ジアシルグリセロール / スフィンゴミエリン合成酵素 / スフィンゴミエリン合成酵素関連タンパク質 / ホスファチジン酸ホスファターゼ / 飽和脂肪酸 / ジアシルグリセロールキナーゼ / ホスファチジルコリン特異的ホスホリパーゼC / PHOSPHO1 / 脂質生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
ホスホリパーゼCはリン脂質を加水分解し,生理活性脂質のジアシルグリセロール(DG)を産生する.最近,我々はホスファチジルイノシトール(PI),ホスファチジルコリン(PC)やホスファチジルエタノールアミン(PE)等の複数種のリン脂質を水解しDGを産生するmulti-glycerophospholipid PLC hydrolase(MG-PLC)を発見した.一方,哺乳類PI-PLC,PE-PLCやPC-PLC活性は脂肪肝,ガンや動脈硬化症等と連関することが報告されているが,今までこれらの酵素の遺伝子が不明であった.本研究でMG-PLCが上記疾患と連関するのか否か,生理的意義に迫る.
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研究成果の概要 |
本研究では非アルコール性脂肪性肝疾患に連関する新規ホスホリパーゼCの同定を目的とした。まず,最近発見した新規PLC遺伝子改変動物の作製を実施した。CRISPR-Cas9を用いて当該遺伝子のノックアウトに成功し,2株の遺伝子改変マウスが得られ,現在繁殖中である。並行して,新規PLC遺伝子の相同性からさらに他のPLC候補の探索を行った。その結果,6種の新規哺乳類PLCを発見し,現在当該酵素の酵素学的性質の解析を行なっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類ホスホリパーゼC(PLC)はホスファチジルイノシトール(4,5)二リン酸特異的PLC(PIP2-PLC)のみ同定されている。本酵素は多価不飽和脂肪酸含有ジアシルグリセロール(DG)を選択的に産生する。一方で,飽和脂肪酸含有DGの蓄積は非アルコール性肝疾患(NASH)や動脈硬化症との連関がin vivoを含めて示唆されているのにも関わらず,飽和脂肪酸含有DGを選択的に産生するPLCは活性発見後半世紀以上遺伝子が不明であった。したがって,新タイプのPLCの遺伝子を発見し,その機能を解析することは,上記疾患の分子機構の解明に繋がり,学術的及び社会的に意義があると考えられる。
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