• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

軸糸構造を模倣したダイニン・微小管の改変技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K15075
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

市川 宗厳  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 博士研究員 (80844662)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2022年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード繊毛 / 微小管 / クライオ電顕 / ダイニン / モータータンパク質 / クライオ電子顕微鏡
研究開始時の研究の概要

真核生物の繊毛は直径約250 nm程度の構造体であり、その内部には中心対複合体とダブレット微小管が存在している。軸糸ダブレット微小管上には、軸糸ダイニンが規則的に整列しており、隣り合うダブレット微小管に対して力を発生し、繊毛全体の波打ち運動を引き起こす。また、ダブレット微小管内には、多くの微小管内タンパク質が結合しており、チューブリン格子の内側から安定化している。繊毛のダイニンや、繊毛の微小管構造を模倣することで、画期的な分子デバイスを構築できる展望が期待される。そこで、本研究では、繊毛のダブレット微小管やダイニンの構造情報に基づいて、これまでにない新機能を発現する分子システムを構築する。

研究実績の概要

真核生物の繊毛内には、特殊な構造の微小管構造が見られる。細胞質内には通常、一本の筒状のシングレット微小管しか存在しないのに対し、繊毛内には2本の微小管が連なったダブレット微小管が存在している。これらのダブレット微小管内には、多くの微小管内タンパク質が結合しており、チューブリン格子の内側から安定化されている。また、生体内でこれらのダブレット微小管が分岐し、2本のシングレット微小管へと分岐する例も観察されている。これらの繊毛の微小管構造を模倣することで、人為的に微小管を安定化したり、複雑な微小管構造を構築する新たな技術の開発が期待された。そこで、本研究では、繊毛の微小管構造を模倣することを目指して、微小管内外への結合配列を有した人工タンパク質を構築した。微小管内外に結合できるタンパク質とチューブリンを共重合し、in vitroで微小管内への封入を行った。このようにして重合した微小管構造は全体がまっすぐとなっており、安定化されていることが明らかになった。また、微小管内外に結合するタンパク質を加えた条件では、シングレット微小管の外側にもう一層のチューブリンの層が形成され、ダブレット微小管が構築された。また、これらのダブレット微小管が分岐し、二本のシングレット微小管が形成される例も観察された。このように、本研究では新たな微小管構造の改変技術を形成することができ、将来的に微小管をナノマテリアルとして用いる新たな技術の基盤を構築することができた。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (1件)

  • [国際共同研究] McGill大学(カナダ)

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi