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ヤツメウナギ内柱の発生機序解明と脊索動物内柱の相同性再検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K15153
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分44040:形態および構造関連
研究機関東京大学

研究代表者

高木 亙  東京大学, 大気海洋研究所, 助教 (90755307)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード円口類 / ヤツメウナギ / 内柱 / 甲状腺 / 進化 / 発生 / 遺伝子制御ネットワーク
研究開始時の研究の概要

本研究は、ヤツメウナギ内柱の発生過程で発現する遺伝子発現の網羅的探索を目的とする。高解像度な領域特異的RNAシーケンス法を用いて、各発生ステージの内柱で発現する遺伝子を同定し、その機能を逆遺伝学的解析によって明らかにする。果たして、ヤツメウナギの内柱は真に脊椎動物の祖先状態を反映した形質なのか?あるいは先祖返りによって獲得されたのか?二次的に獲得されたとすれば、どのような分子背景の変更が先祖返りを可能にしたのか?これらの問いに答えるための分子情報基盤の獲得を目指す。

研究実績の概要

本研究の目的は、現生脊椎動物の中で円口類ヤツメウナギの幼生だけが持つ内柱の形態発生を司る分子基盤を解明することにある。これまでヤツメウナギ類の内柱はホヤやナメクジウオの内柱と相同であり、脊椎動物の祖先形質だと広く認知されてきた。しかしながら、化石研究や申請者らのヌタウナギ甲状腺の比較発生学的研究によって、ヤツメウナギの内柱が二次的に獲得された派生形質である可能性が示唆されている。果たして、ヤツメウナギの内柱は脊椎動物の共通祖先が持っていた祖先的な形質なのか?それともヤツメウナギで新たに獲得された形質なのか?この疑問を解決するため、本研究ではヤツメウナギの内柱発生に関する分子基盤を明らかにすることを目的とする。
本研究ではPIC(領域特異的RNA-seq)法を採用し、内柱特異的な遺伝子発現プロファイルの取得を目指す。PIC法は、特定領域のみをUV照射することでその領域の網羅的な遺伝子発現を明らかにする手法である。ここで同定された内柱の発生への関与が疑われる遺伝子については、機能解析実験を行い、その機能を検証することで、内柱形態形成の分子基盤の解明を目指す。
前年度に確立した凍結切片作製・ライブラリ作製の条件を用いて、本年度はRNA-seqに供するライブラリ作製を行い、受託でのシーケンスを完了した。今後は、各発生段階で内柱に特異的に高発現する遺伝子群を同定し、in situ hybridizationによって組織局在を確認する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画では、1年次の時点で内柱特異的遺伝子の同定を完了している予定であったが、特に早い発生段階の胚の凍結切片の作成条件検討、ライブラリ作製条件の検討に時間がかかってしまった。しかしながら、本年度でライブラリ作製を終え、受託シーケンスは完了しているため、今後の解析を進める目処がたっている。

今後の研究の推進方策

サンプルの準備に関して遅れが出たものの、各発生段階で内柱に特異的に高発現する遺伝子群の同定を進める。in situ hybridizationによって組織局在を確認しつつ、並行して有望な遺伝子のノックアウト個体を作成し、機能解析を行うことで、内柱の形態形成に関与する遺伝的メカニズムの解明を目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Thyroid and endostyle development in cyclostomes provides new insights into the evolutionary history of vertebrates2022

    • 著者名/発表者名
      Takagi Wataru、Sugahara Fumiaki、Higuchi Shinnosuke、Kusakabe Rie、Pascual-Anaya Juan、Sato Iori、Oisi Yasuhiro、Ogawa Nobuhiro、Miyanishi Hiroshi、Adachi Noritaka、Hyodo Susumu、Kuratani Shigeru
    • 雑誌名

      BMC Biology

      巻: 20 号: 1 ページ: 76-76

    • DOI

      10.1186/s12915-022-01282-7

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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