研究課題/領域番号 |
22K15230
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
岡本 和樹 順天堂大学, 医学部, 助教 (90865205)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 海馬 / シナプス結合 |
研究開始時の研究の概要 |
海馬は長く伸びた形をした脳部位であるが、従来の研究ではスライスとしての回路イメージが先行し、長い構造であることが見落とされている。本研究は、海馬長軸に伸びる軸索の興奮優位な伝達に着目し、その選択的な結合様式を電気生理学・生化学・形態学の手法を用いて多角的に精査する。そして、海馬を長い構造と見立て、得られたデータに基づく活動伝播シミュレーションで、海馬長軸投射の回路パターンの意義の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
海馬の神経回路研究は、スライスとしての回路イメージが先行し、本来長い構造であることは見落とされている。しかし、海馬には長軸方向へ長く伸びる軸索が存在する。これは解剖学上の発見にとどまっており、長らく生理的な伝達のパターンや機能は未解明であった。本研究は、海馬長軸に伸びる投射が興奮性優位な伝達であることに着目している。すなわち長軸方向に沿った投射は遠くなるほどに興奮性を強める傾向にある。その背景には抑制を担うGABA細胞とのシナプス結合に選択性があり、海馬長軸方向の遠位に伸びる軸索ほどGABA細胞と結合していないという仮説を立てている。そして、この結合様式を電気生理学・生化学・形態学の手法を用いて多角的に精査すること、また、海馬を長い構造と見立て、得られたデータに基づく活動伝播シミュレーションで海馬長軸投射の回路パターンの意義の解明を目的としている。 本年度は、背側から腹側にかけて海馬CA1のGABA細胞を赤色蛍光タンパク質で標識し、パッチクランプ記録を行った。背側海馬CA3からの軸索がチャネルロドプシンで標識されており、光刺激によって遠い細胞同士の投射関係であってもシナプス結合応答を測定することが可能である。この手法を用いて、投射の起点となる背側海馬CA3からの長軸に沿った距離依存的なシナプス結合傾向を測定した。海馬の長軸方向の投射は、長軸の距離が延びるほどGABA細胞への興奮性応答を減らしており、申請時の仮説を裏づける結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
申請時の仮説を裏づける結果を電気生理学的に確かめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
海馬長軸投射の回路パターンの意義の解明を目指す。Leaky-Integrated&Fireモデルのシミュレーションにより、興奮性/抑制性の結合様式のパラメータを変えることで、長軸方向の脳波の伝播がどのように変化するかを検証する。
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