研究課題/領域番号 |
22K15242
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
友重 秀介 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (50822524)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 標的タンパク質分解 / 細菌 / ミトコンドリア / in vitro / 抗菌薬 / タンパク質分解 / ClpP |
研究開始時の研究の概要 |
近年、PROTACなどに代表される「タンパク質分解薬」が注目されている。タンパク質分解薬は、真核生物のタンパク質分解機構であるプロテアソームやリソソームを利用して標的タンパク質を分解へと導く。一方、細菌は薬剤耐性菌感染症の重要な治療標的であるが、プロテアソームやリソソームを持たないため既存の分解薬を適用できない。そこで本研究では、細菌に存在するプロテアーゼ利用する新たな分解薬として、プロテアーゼと標的タンパク質を接近させ、分解を誘導する化合物の創製を目指す。本研究はタンパク質分解薬の新たな作用機序の創出を通して、その適用範囲の拡張ならびにタンパク質分解薬の新概念を提案するものである。
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研究実績の概要 |
薬剤耐性菌が世界中で脅威となっており、これを克服するための新機軸の抗菌薬が求められている。近年、創薬研究においてPROTACをはじめとするタンパク質分解薬が話題となっている。また、PROTACは耐性変異を獲得したタンパク質に対しても活性を示すという報告からタンパク質分解薬が薬剤耐性菌克服につながると考え、本研究では細菌タンパク質の分解を誘導する化合物の創製を目指している。 昨年度は設計・合成した化合物に標的タンパク質の分解誘導活性を確認できなかったため、本年度はその理由の考察や検証、そして新しい化合物の設計に向けたプロテアーゼリガンドの再設計を行った。文献調査および計算科学的解析から、細菌プロテアーゼのリガンドにまだまだ活性向上の余地があることを見出した。 他方、昨年度見出したミトコンドリア内で機能するタンパク質分解薬の開発について精力的に推進した。結果として、見出した化合物はミトコンドリアマトリックス内に局在させたmSAを分解でき、概念実証に成功した。さらに、ミトコンドリアの断片化にかかわるタンパク質にmSAを融合させたタンパク質をミトコンドリアマトリックス内に局在させ、ミトコンドリアを断片化させる実験系を作成した。この系に分解薬を処理するとミトコンドリアの断片化が回復することを示すことにも成功した。これらの成果は学会発表およびプレプリントとして公開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細菌におけるタンパク質分解薬は開発に苦労しているものの、目標達成に向けた新たな指針を発案できている。また、類似コンセプトでミトコンドリアにおけるタンパク質分解薬の開発に成功し、一定の成果として公開した。
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今後の研究の推進方策 |
細菌タンパク質プロテアーゼに対するリガンドの最適化を行う。過去の文献情報から、特定のコンフォメーションで相互作用できるような構造へと展開することで活性が向上できると期待している。 ミトコンドリアにおけるタンパク質分解薬については、得られた成果を基にさらなる高度化に向けて構造展開などに取り組む。
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