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IRE1による多次元小胞体ストレス感知メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15278
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関徳島大学

研究代表者

松崎 元紀  徳島大学, 先端酵素学研究所, 助教 (90817040)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード小胞体ストレス応答 / ジスルフィド結合 / ミスフォールドタンパク質 / 小胞体ストレスセンサー / タンパク質品質管理 / IRE1 / 小胞体
研究開始時の研究の概要

小胞体では環境変化や過大なタンパク質合成で生じる構造異常タンパク質 (ミスフォールドタンパク質) を除去するため、小胞体ストレス応答 (UPR) 機構が存在する。従来UPRは、小胞体ストレスセンサーが、ストレスの指標としてミスフォールドタンパク質のみを感知するという一次元のモデルで考えられてきた。しかし、実際の細胞では様々なストレスに対して応答が起きる。そこで本研究では、ストレスセンサーがミスフォールドタンパク質以外の環境摂動を感知すること、またその感知の仕組みについて分子レベルで追求する。

研究成果の概要

小胞体では、インスリン、免疫グロブリンなどの分泌タンパク質が、生体のニーズに合わせて酸化的フォールディングと呼ばれる複雑な過程を経て作られている。フォールディングは様々な環境の摂動に影響されて失敗することがあり、小胞体ストレスの原因となる。細胞が小胞体ストレスの多寡や性質によって応答を臨機応変に調節する仕組みは、がんや糖尿病と言った様々な疾患の発症および進展で重要だが、不明な点が多かった。本研究により、小胞体ストレス応答機構の中心的な制御因子であるIRE1αが、小胞体ストレスの量と質を感知して内腔ドメインの多量体形成の度合いを変えるという分子機構で、細胞応答を調節していることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

小胞体ストレス応答 (UPR) の制御破綻は、がん、糖尿病、アルツハイマー病、パーキンソン病など様々な疾患の発症および進展と関連するため、IRE1αによるUPR制御の分子機構は盛んに議論されてきたが、IRE1α内腔ドメインの会合状態が様々なストレス因子の存在下でどのように変化するかは不明だった。本研究では、内腔ドメインの会合状態を定量的に分析し、ストレス依存的な内腔ドメインの多量体化動態を示し、UPR制御機構の分子レベルの理解が進んだ。今後、IRE1α内腔ドメインの多量体形成について薬剤的制御が可能になれば、UPR制御の破綻が関連する様々な疾患の新たな治療戦略確立の端緒となり得る。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2025-01-30  

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