研究課題/領域番号 |
22K15281
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 |
研究代表者 |
告 恭史郎 山陽小野田市立山口東京理科大学, 薬学部, 助教 (40825121)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゼブラフィッシュ / 脂質メディエーター / アラキドン酸 / プロスタグランジン / ロイコトリエン / GPCR / 再生 / 発生 / 脂質 |
研究開始時の研究の概要 |
アラキドン酸より生合成されるプロスタグランジン(PG)、ロイコトリエン(LT)は、特異的な受容体を介して、全身で多彩な作用を発揮するが、近年、発生・再生における新規機能が報告され注目を集めている。本研究では、発生・再生のモデル生物として世界中で汎用されているゼブラフィッシュを用いて、アラキドン酸由来生理活性脂質の発生・再生作用の全容を、受容体サブタイプを分子標的として明らかにすることを目的とし、ひいては、再生医療へのアラキドン酸由来生理活性脂質の応用のための分子基盤の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
アラキドン酸は、生体膜リン脂質よりホスホリパーゼA2によって切り出されることで産生される多価不飽和脂肪酸であり、シクロオキシゲナーゼ(COX)、または5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)によって、それぞれプロスタグランジン(PG)、ロイコトリエン(LT)に代謝され、特異的なGタンパク質共役型受容体を介して、全身の様々な臓器で多彩な生理・病態作用を発揮する。古くから研究されてきたアラキドン酸由来生理活性脂質であるが、近年、発生・再生における新規機能が報告され注目を集めている。一方、現在のところ、PG、LTの発生・再生作用がどの受容体サブタイプを介して、どのような分子機構で発揮されるのか、その全容解明には至っていない。 本研究では、「アラキドン酸由来生理活性脂質の発生・再生作用の全容解明」、及び「再生医療へのアラキドン酸由来生理活性脂質の応用のための分子基盤の構築」を目的として、発生・再生研究において世界中で汎用されているゼブラフィッシュをモデル生物として、脂質受容体のシグナル伝達にフォーカスして解析を進めている。 ゲノム編集によって、これまでに申請者らが同定してきたPG受容体の網羅的な欠損系統を作成し、胚発生過程における各臓器の発現を調べた結果、複数の受容体欠損系統において、臓器の形成異常が観察された。この中でもX受容体を介した腎発生機構の研究、及びY受容体を介した性腺発生機構の研究が最も進んでいる。今年度はそれに加え、ある脂質受容体がヒレ再生に関与する可能性を薬理学的に推定し、当該受容体の生化学的解析、発現プロファイルを行った。現在、ヒレ再生時の発現細胞の同定、アゴニストによる再生促進実験、受容体欠損系統の作成に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は、これまでのPG受容体欠損系統の解析に加え、ゼブラフィッシュのヒレ再生に関与する新しい脂質メディエーター受容体を見出し、生化学的解析、発現プロファイル、発生・再生における薬理作用の解析を進めることができた。現在、ヒレ再生時の発現細胞の同定、アゴニストによる再生促進実験、受容体欠損系統の作成にも取り組んでおり、当該受容体を介したヒレ再生の分子機構を明らかにする基盤が整いつつあるため、進捗状況は「おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
初期発生における表現型を見出しているPG受容体に関しては、リガンド産生細胞、産生機構、受容体発現細胞、シグナル伝達経路の解析を進め、PG受容体を中心に、その上流経路と下流経路を明らかにする。また、ヒレ再生に関わる脂質受容体に関しては、ヒレ再生時の発現細胞の同定、アゴニストによる再生促進実験、受容体欠損系統の作成に取り組み、最終的には、哺乳類モデルでの保存性についても解析したい。
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