研究課題/領域番号 |
22K15313
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
向 祐志 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (10711830)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | dried blood spot / TDM / micro sampling / VAMS / BCR::ABL1 / chronic myeloid leukemia / Dried blood spots / BCR-ABL / チロシンキナーゼ阻害薬 / LC-MS/MS |
研究開始時の研究の概要 |
BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)は、慢性骨髄性白血病(CML)治療において重要な位置づけであり、血中濃度に基づく投与設計の個別化が有用と考えられている。本研究では、dried blood spots (DBS)を検体とした来院不要なBCR-ABL TKIsの治療評価体制を構築する。具体的には、CML患者が自宅で自己指先穿刺法により作成したDBSを検体とした①薬物濃度測定体制、②治療効果の指標であるBCR-ABL mRNAの定量法および③治療耐性化の指標となるCML細胞由来のABL遺伝子キナーゼドメイン変異検出法を確立し、それらの臨床応用を目指す。
|
研究実績の概要 |
2023年度は前年度に引き続き実施中の臨床研究(UMIN000045520)において、慢性骨髄性白血病患者が指先穿刺法で作成したdried blood spots (finger-prick DBS)の検体収集に努めた結果、35名の患者から全55件の検体を回収した。このうち、51件の検体で少なくとも1スポットは規定量の血液(20 μL)を回収できたDBSが提出された。これらの51件のDBSを用いて、DBS中チロシンキナーゼ阻害薬濃度を測定した。また、finger-prick DBSを用いた来院不要な採血法についてのアンケートを実施し、35名中15名の患者からアンケートを回収できた(回収率:42.9%)。 Finger-prick DBSからのRNA抽出ならびに精製条件を改良し、分解度の低いRNAを回収可能な条件を確立することに成功した。得られたRNAを逆転写後、Major BCR::ABL融合遺伝子を標的としたPCR法による増幅条件を確立した。また、異なるプライマーペアを用いて、ABL1遺伝子上のキナーゼドメイン配列を標的とした増幅条件を確立し、サンガーシーケンス法による配列読み取りに成功した。 逆転写反応後のcDNAを用いて、リアルタイムPCR法によるBCR::ABL1およびABL1 mRNAの定量条件の構築を試みたが、条件の最適化には至らなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画時の想定よりも患者登録に時間を要しており、予備検討を目的とした臨床研究の実施期間を1年間延長したことにより、研究計画全体のスケジュールをずらして対応中である。このため、「やや遅れている」と評価した。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、BCR::ABL1 mRNA定量条件の探索に重点的にエフォートを割く。また、患者検体の各種解析を進めていく。
|