研究課題/領域番号 |
22K15318
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
加藤 秀雄 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (00905432)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 誤嚥性肺炎 / セフトリアキソン / 至適投与法 / メタ解析 / 感染モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者肺炎の70%以上が誤嚥性肺炎である。その治療薬として、広域スペクトルを有する抗菌薬が高頻度で選択されている。我々はCTRXが誤嚥性肺炎の経験的治療に対して、広域スペクトルを有する抗菌薬と同等の臨床的有効性があることを明らかにした。したがって、薬剤耐性菌の出現防止の観点からもCTRXが誤嚥性肺炎の経験的治療の第一選択薬であると考えた。さらに、CTRXの至適投与法に関するエビデンスはない。 本研究は、誤嚥性肺炎の経験的治療法の確立を目的として、メタ解析、臨床および基礎研究を介して、狭域スペクトル抗菌薬であるCTRXの有用性と至適投与法を検討する。
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研究実績の概要 |
超高齢社会へと突入した日本において、肺炎は最も頻繁に遭遇する疾患の一つであり、COVID-19患者でも細菌性肺炎が併発していることが示唆されている。そこで、細菌性肺炎における最適な経験的治療法を検討した。まず、本邦のガイドラインで初期治療として推奨されているセフトリアキソン(CTRX)とスルバクタム・アンピシリンについてメタ解析を用いて比較したところ、有意な差は認められないものの、CTRXで死亡率の低下が認められた。次に、有効性が高かったCTRXの至適投与法について後方視的観察研究を実施した。その結果、2gの単回投与が1gの2回投与に比して臨床症状の改善率が高く、胆石の発現率が低いレジメンであることを明らかにした。しかしながら、実臨床では、抗菌薬投与後の細菌培養はほとんど行われておらず、微生物学的有効性を評価するのは困難であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画では、メタ解析の英語論文の報告までであったが、現在、セフトリアキソンの至適投与法に関する後方視的観察研究の結果も英語論文として報告している。さらには、基礎研究に関して動物実験倫理審査委員会の審査・承認を既に受けている。
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今後の研究の推進方策 |
後方視的観察研究で微生物学的有効性を評価できなかったため、肺炎モデルマウスを用いた微生物学的評価および炎症所見への影響を調査し、誤嚥性肺炎におけるCTRXの至適投与法を検討する。
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