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がん悪液質の病態時におけるCYP3A活性の定量評価とグレリン様作用薬の影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K15338
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関浜松医科大学

研究代表者

佐藤 聖  浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤主任 (70833482)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワードがん悪液質 / CYP3A活性 / オキシコドン / がん悪基質 / CYP3A / グレリン様作用薬
研究開始時の研究の概要

がん病態時における薬物代謝能力の低下は、がん薬物療法への忍容性低下を引き起こす。2021年、がん悪液質治療薬として初めて、グレリン様作用薬であるアナモレリンが国内にて製造販売承認された。グレリンは摂食調節作用に加え、抗炎症作用を有することから、アナモレリン投与により、がん患者における全身性炎症の軽減とそれに伴うCYP3A活性の改善が期待される。本研究では、がん患者を対象に、アナモレリン投与前後におけるCYP3A活性マーカーの変動、CYP3Aに関連する炎症マーカーやmicroRNAの変動、アナモレリンの血中動態および臨床効果について評価する。

研究実績の概要

がん病態時における薬物代謝能力の低下は、がん薬物療法への忍容性低下を引き起こす。本研究では、がん悪液質の病態時におけるCYP3A活性を評価するための試験を実施した。浜松医科大学病院において、オキシコドン徐放錠を内服しているがん患者を対象とした。がん悪液質の進行度は、Fearonらの国際基準を用いて、前悪液質群、悪液質群、不応性悪液質群に分類した。炎症マーカーの評価として血中CRP濃度および血中IL-6濃度を評価した。また、CYP3A活性の評価としてLC-MS/MS法により、4β-水酸化コレステロール(4β-OHC)の血中濃度を測定した。本研究は、浜松医科大学の生命科学・医学系研究倫理委員会の承認を受け実施した。
対象患者における悪液質の進行度は、前悪液質群で14名、悪液質群で39名、不応性悪液質群で17名であった。血中CRP濃度の中央値は、前悪液質群で0.26mg/dL、悪液質群で2.00mg/dL、不応性悪液質群で3.16 mg/dLであった。また、血中IL-6濃度の中央値は、前悪液質群で13.2 pg/mL、悪液質群で33.8 pg/mL、不応性悪液質群で47.0 pg/mLであった。血中4β-OHC濃度の中央値は、前悪液質群で40.5 ng/mL、悪液質群で38.3 ng/mL、不応性悪液質群で37.4 ng/mLであった。がん悪液質の進行に伴い炎症マーカーは高値を示したものの、がん悪液質の進行度と血中4β-OHC濃度の間に関係性は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

がん悪液質の病態時におけるCYP3A活性マーカーとして4β-水酸化コレステロール濃度の定量を行ったものの、予想に反して、がん悪液質の進行に伴う低下が認められず、その他のCYP3A活性マーカーを検討する必要が生じた。グレリン様作用薬であるアナモレリンがCYP3A活性に与える影響を評価するための臨床試験は、CYP3A活性マーカーを確立できてから開始する予定である。

今後の研究の推進方策

令和4~5年度に評価を行った4β-水酸化コレステロールに加えて、新たに25-水酸化ビタミンDをCYP3A活性マーカーとして評価する予定である。また、内因性のCYP3A活性マーカーでは評価が難しい場合には、CYP3A基質薬剤をモデル薬剤としてCYP3A活性を評価することも計画している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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