研究課題/領域番号 |
22K15348
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
須藤 遥 湘南医療大学, 薬学部医療薬学科, 助教 (80806141)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) / Prx2 / 酸化ストレス / 過酸化 / COPD / 翻訳後修飾 / プロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の病態進行には酸化ストレスが深く関与する。COPDは、患者の一部が長い期間を経て重篤化することから、重篤化を予測するバイオマーカーが臨床的に非常に重要である。申請者らは、酸化還元酵素Prx2に関する研究から、赤血球タンパク質が生体の酸化ストレス状態を反映することを示してきた。本研究では、プロテオミクスの手法を用いて、赤血球タンパク質の網羅的な発現解析および酸化修飾解析により、COPDの重篤化予測に有効な新たなバイオマーカーの同定とその臨床応用を目指す。
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研究実績の概要 |
慢性閉塞性肺疾患 (COPD) の病態進行には酸化ストレスが深く関与する。COPDは、患者の一部が長い期間を経て重篤化することから、重篤化を予測するバイオマーカーが臨床的に非常に重要である。申請者らは、酸化還元酵素Prx2に関する研究から、赤血球タンパク質が生体の酸化ストレス状態を反映することを示してきた。本研究では、プロテオミクスの手法を用いて、赤血球タンパク質の網羅的な発現解析および酸化修飾解析により、COPDの重篤化予測に有効な新たなバイオマーカーの同定とその臨床応用を目指す。 2022年度は、まず予備実験として酸化ストレスレベルを比較するために、健常者とCOPD患者、さらにCOPDと同じく酸化ストレスが亢進していると考えられる閉塞性睡眠時無呼吸症候群 (OSAS) 患者の赤血球を用いて過酸化型Prx2の検出を行った。しかし、これらは採血後長時間経過した赤血球であったため、新鮮な赤血球を集める必要性が生じた。COPDは診療上採血する機会が少ないことから、新たなCOPD患者検体の入手が思うように進まなかった。一方、OSAS患者の検体は収集しやすかったことから、2022年度はOSASに注力して解析を進めた。 OSAS患者または健常者から得られた赤血球タンパク質を用いてウェスタンブロッティングを行い、Prx2の過酸化度を調べた。その結果、OSAS患者群では健常者群に比べてPrx2の過酸化が著しく増加することが示唆された。また、過酸化の亢進は、OSASの重症度の指標である無呼吸低呼吸指数 (AHI) と相関することが分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者が所属する湘南医療大学は、2022年2月に薬学部棟が完成し、保健医療学部から薬学部棟への移動が行われたが、実験機器等が揃うまでに時間を要し、研究室の整備や実験の開始が遅れたため。また、COPDは入院患者に比べ外来患者が多く、診療上採血の必要性が高くないことから、新たなCOPD患者の赤血球サンプル収集が思うように進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
OSAS検体を用いた解析を進め、過酸化型Prx2の修飾型の同定を進める。また、カルボニル化またはニトロ化修飾されたタンパク質の探索を行う。 COPDおよびOSASの検体入手先として、新たに本学が属するふれあいグループの関連病院から検体を提供してもらえるよう手続きを進めている。検体を提供いただく病院と担当医師が決定次第、倫理委員会の承認を得て、研究を進めて予定である。
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