研究課題/領域番号 |
22K15375
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
半田 悠 北海道大学, 医学研究院, 助教 (00844721)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 上皮間葉転換 / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
個体発生や創傷治癒で見られる上皮間葉転換(EMT)は,癌の悪性度進展に深く関与する。申請者は今回「EMTにおいてmitoNEET(mNT)の発現が変動する」ことを見出した。 mNTはミトコンドリア外膜に存在し,鉄-硫黄クラスターを保持するタンパク質であり,酸化的リン酸化に関与すると考えられているが,未だその働きは不明瞭である。 本申請研究では,mitoNEETが細胞運動に与える影響とその分子的詳細を明らかにすることを目的とする。本研究の結果は,mitoNEETの機能を解明するだけでなく,EMTにおいて細胞が運動能を獲得するための環境をいかに整備するのかという問いに迫ることが期待できる。
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研究実績の概要 |
mitoNEETタンパク質の機能部位の変異体,およびミトコンドリア局在シグナルを欠失させた変異体の構築を作製し,細胞に導入した。導入細胞の遺伝子発現確認を行ったが,野生型の強制発現系に見られるような発現が見られない変異体が存在し,なぜ発現しないのかは不明である。発現が確認できた変異体を用いて,細胞運動の機能評価を行ったところ,野生型の強制発現系と同様に運動能の減弱が見られた。これは,mitoNEETの機能が必ずしも既知のドメインのみではないことを示唆する。 mitoNEETの野生型強制発現系および変異型強制発現系を用いて,ミトコンドリア呼吸能を測定したところ,野生型強制発現系で見られた変化が,機能変異型で消失した。このことから,ミトコンドリア呼吸能にはこの機能部位が重要であることが強く示唆される。 2022年度後半では,mitoNEETのインタラクト―ム解析を行うため,免疫沈降法と質量分析を行った。質量分析器の使用状況等により,2022年度中のデータ取得には至っていないが,次年度前半には取得見込みであり,解析を行う予定である。 また,ミトコンドリア呼吸鎖複合体がEMTにより影響を受けるか否かを判断するために,HR-CN-PAGE法により解析を行った。結果の解釈はこの実験のみでは行うことができず,ゲル内酵素反応測定などの追加実験が必要となっている。 次年度は,2022年度中に得られたデータを基に,仮説を補強修正するための実験を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初想定していた変異体の解析において,一部のmitoNEET変異体の発現が見られなかったため,この部分の試行錯誤に時間を要している。 一方で,正常型mitoNEET強制発現系を使った,メタボロームアッセイやプロテオームアッセイは,当初の予定通り進んでいる。 質量分析器に持ち込むためのサンプルを調整するために,多数の条件検討を行う必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
mitoNEET変異体の発現が得られた細胞株を用いて,随時解析を行う。 2022年度末に提出したmitoNEETインタラクト―ム解析のためのデータが取得できる見込みであり,そのデータ解析により,分子的詳細を探索することが可能となる。
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